日本の城巡り「MARO参上」

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西一口城(京都府)

古くからの文献にも登場する巨椋池畔の城跡

 

電車で訪問される場合、京阪本線の淀駅が最寄にはなりますが、現地までは結構な距離がある場所になります。久御山町が運営するコミュニティバスの「のってこバス 」の西一口バス停が最も近く、京都市伏見区側にある淀駅からもバスが出ているそうですが、本数も限られていますので、時間の余裕のある晴れた日に、散策されるのが良いかもしれません。

そんな西一口城は「にしいもあらい」と読み、またの名を御牧城や、こちらの漢字ですと読みやすいですが芋洗城という名称もあるようです。

遺構もなく、石碑や、解説板もない城跡ですが、日本城郭大系にも比較的詳しく掲載されている城跡で、それによると築城者は斎藤実盛という武将だとされています。

築城時期も少し曖昧で、承久年間から元亀年間(1219~1573)の幅広い期間が推定されています。

ただ古くからの文献に登場していることは事実のようで、源平盛衰記、平家物語、吾妻鏡などにも登場し、承久の乱(1221年)では、鎌倉幕府に対し挙兵した後鳥羽上皇側が一条信能、二位法印尊長、坊門忠信らを配したとされているようです。

さらに時が流れた戦国期にも元亀元(1570)年に三好三人衆が一揆の勢力に乗じ、山城に出兵。一度は「御牧城」を落としたそうですが、後日、木下秀吉(後の豊臣秀吉)が細川藤孝らと共に奪回に成功したそうです。

現在は一面水田になっていますが、元々この一体は巨椋池と呼ばれる湖と言ってもよい巨大な池があった地で、宇治、木津、桂の3河川が流入し、大阪側の淀川の排水は東一口と、西一口の間にあったそうで水運上の要所として、また古くから平安京の南の守りとして重視されていたと考えられているそうです。

現在は一面水田になっていますが、元々この一体は巨椋池と呼ばれる湖と言ってもよい巨大な池があった地で、宇治、木津、桂の3河川が流入し、大阪側の淀川の排水は東一口と、西一口の間にあったそうで水運上の要所として、また古くから平安京の南の守りとして重視されていたと考えられているそうです。

現在は巨椋池も無くなり、往時の雰囲気も偲ぶことが難しい城跡です。
正直、城としては見所がすくないので、最寄の淀駅の淀城址等とあわせて、冒頭で触れたように、時間に余裕のある時に、ゆっくりと散策されることをオススメします。

所在地

京都府久世郡久御山町大字西一口

新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)

【JR在来線】JR山手線内回り 新宿駅~品川駅(乗換え) 料金 片道190円 所要時間 約20分ほど
【JR新幹線】新幹線のぞみ 品川駅~京都駅 料金 片道13,520円 所要時間 約2時間15分ほど
【近鉄】京都駅~丹波橋駅(急行停車駅) 料金 片道200円 所要時間 約10分ほど
【京阪】丹波橋駅~淀駅 料金 片道200円 所要時間 約10分ほど
【入館料】0円

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