日本の城巡り「MARO参上」

ホーム > 関西以西の城 > 京都府の城一覧 > 笠置城(京都府)

笠置城(京都府)

後醍醐天皇が自ら鎌倉倒幕に備えた城跡

 

京都と奈良の府境近くにある笠置山にある笠置寺が、太平記に「笠置の城は山高くして」と記される笠置城跡です。

電車本数も限られるJR関西本線の笠置駅を降りるとすぐ目の前には、笠置城を攻める鎌倉幕府軍と、それを防ぐ朝廷軍のオブジェが置かれ、町を挙げて郷土の歴史をPRされています。
そこからしばらく歩くと「歓迎・笠置山自然公園」の看板が見えますので、その脇の自然遊歩道か車道のどちらかで登山を開始します。

登りも下りも自然道を選びましたが、標高では300メートル足らずの低山ですが、かなり傾斜の強い山で、鎌倉時代末期に一大合戦を行うための陣所に選ばれた地であることが身にしみて分かります。

笠置城は後醍醐天皇自ら倒幕に立ち上がった陣所ですが、後の戦国時代の山城のように綿密に築城されたわけではなかったそうです。

一段と高い場所に後醍醐天皇の行在所(あんざいしょ)があり、そこを本丸と見立て、二の丸と称される削平地などがあります。「ゆるぎ石」と呼ばれる巨大な岩が置かれている付近が、後醍醐天皇が奇襲を受けた場所らしく、現地解説板に説明されていました。

この天皇自ら軍を率い戦場にたった朝廷軍と、鎌倉幕府の笠置山の戦い(元弘の乱)の舞台となった笠置城には城郭としての遺構は少ないのですが、笠置寺としての見所。
そして何より行在所の前に立ったとき、全国に城砦跡は多くとも、時の帝が自ら兵の指揮を執ったという稀有な歴史ロマンを感じ、何ともいえない気持ちになりました。

比較的有名な観光地で訪問時もそれなりに観光客が多かく、それなりに整備はされていますが、足場はいいとは言えませんし、足元だけはしっかりとした履物が必須の山ですが、多くの方が楽しめる歴史のある山なので、機会を見つけて訪問されることをオススメしたい、鎌倉時代末期の歴史街道です。

近くのオススメすぽっと

笠置駅近くの天然温泉施設「笠置いこいの館」。800円でバスタオルなども貸し出しされるので、フラッと立ち寄れる施設です。もちろん風呂上りに一杯できる食堂も用意されています。
天然わかさぎ温泉「笠置いこいの館」の公式サイトはこちら

所在地

京都府相楽郡笠置町大字笠置小字笠置山

新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)

【JR在来線】JR山手線 新宿駅~品川駅(乗換え) 料金 片道190円 所要時間 約20分ほど
【JR新幹線】新幹線のぞみ 品川駅~京都駅 料金 片道13,520円 所要時間 約2時間15分ほど
【JR在来線】奈良線 京都駅~木津駅(快速停車駅・乗換え)~ 大和路快速 加茂駅(乗換え)~ 関西本線 笠置駅 料金 片道820円 所要時間 約1時間20分ほど
【入館料】大人(高校生以上)300円・中学生100円・小学生(家族連れ)無料 ※遠足などでは小学生も料金がかかるようなので事前に問い合わせなどしてください。

写真ギャラリー