明智光秀が亀山城を築城するまで丹波の中心だった城跡

JR亀岡駅と京都側に隣駅の馬堀駅のちょうど中間付近に古世（こせ）城はあったとされます。昌寿院の山門前に縄張図つきの解説板が設置されています。ちょうどこのあたりが二ノ丸だそうです。

古世城は日本城郭大系によると室町時代に築城されたとされ、城主に関しては記載がありません。
現地の解説板によると菱田介次郎が城主と記されており、それ以前は楠木正成の一族が代々暮らしていた土地だったそうです。

天正7（1577）年に織田信長の命を受けた明智光秀が亀山城を築城するまで、この古世城が丹波の中心として活躍したとされます。

東側には桂川の支流が流れ、そのまま北側に回りこんだあたりが本丸とされます。
この付近には水路やいかにもといった窪んだ地形が残され、確証は持てませんが堀跡と思われしき箇所がいくつか存在しました。

古世城は西側が三ノ丸と考えられ、現在は三宅神社などがある一帯だと思われますが、この三宅神社には古世城に関する説明は全く残されていませんでした。

近世になってからは古世城付近も亀山城の城下町の一角として整備されていたらしく、先述の昌寿院の山門前から桂川支流に向かった付近には、亀山城の京口番所跡の案内板が設置されています。

古世城自体に目立った見所は少ないですが、亀岡市には多くの中世城郭が存在していた街で、この亀岡市中心部近くにも多くの城跡が存在しています。
特に亀山城は亀岡市中心部にいくつもの惣構え跡が残っています。それらと合せてこの古世城も散策されることをオススメします。