日本の城巡り「MARO参上」

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東福寺(京都府)

信長、安国寺恵瓊、尼子勝久などに縁のある京都の古刹

 

京都五山の一角として(他は南禅寺、天龍寺、相国寺、建仁寺、万寿寺)栄え、通天橋の紅葉などで今日は観光名所となっている東福寺。
こちらも戦国武将との縁も深い寺院ですので紹介をさせて頂きます。

嘉禎2(1236)年、鎌倉幕府4代将軍・藤原頼経の父で摂政の九条道家が創建したと伝わる古刹です。数多くの国宝や重要文化財が今も残り、三門が国宝。常楽庵開山堂が重要文化財などに指定されています。

冒頭で触れた通り、戦国武将との縁も深く、尼子氏再興を図り、織田信長方につき、後、兵庫の上月城で毛利氏によって自害に追い込まれた尼子勝久も若い頃、この東福寺で僧をしていたとされます。
また同じ時代、毛利の家臣として、さらに後、豊臣秀吉に仕え、関ヶ原の戦いで敗れ斬首された安国寺恵瓊も、東福寺の僧をしていた時代があったとされます。

そしてこの2人とも関係が深い、戦国時代きっての英雄と言える織田信長。
信長自身も永禄11(1568)年に滋賀の観音寺城の戦いに勝利し、上洛を果たすと、この東福寺に本陣を構え、当時の京都を支配していた三好氏方の岩成友通が拠る勝竜寺城を攻撃。これに勝利し、信長は足利義昭の後見人という名目でありつつ、実質的な天下人へと登り詰めていくことになるわけです。

さらに薩摩の島津氏とも縁のある寺院で、2018年NHK大河ドラマ「西郷どん」でも登場した尊王攘夷派の僧・月照上人。彼は清水寺が本拠でしたが、ドラマでも西郷隆盛と密会を重ねるシーンがありましたが、その場所は東福寺内の即宗院だとされています。

戦国時代に信長が本陣を置いたほどの寺院ですので、場所的には高台に辺り、一戦を構えるに相応しい場所ではありますが、ここはそういった地形面よりも、これだけ多くの著名な武将に縁も深い寺院。

ぜひ天気のいい休日に、彼らに思いを馳せながら、広大な敷地をじっくりと散策してみたい寺院です。

所在地

京都府京都市東山区本町15

新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)

【JR在来線】山手線 新宿駅~品川駅(乗換え) 料金 片道200円 所要時間 約20分ほど
【JR新幹線】新幹線のぞみ 品川駅~京都駅 料金 片道13,910円 所要時間 約2時間15分ほど
【JR在来線】京都駅~東福寺駅 料金 片道140円 所要時間 約2分ほど
【入館料】通天橋・開山堂400円(小中学生300円)、国指定名勝 東福寺本坊庭園400円(小中学生300円)

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