大原野にあった地元豪族の小野氏の城館跡

京都市西京区、大原野にある石見（いわみ）城は日本城郭大系などの有名史料には登場しない城ですが、城めぐ.COM さんなどいくつかのサイトで紹介されている中世城郭跡です。

公共交通機関で訪城する城ファンの方には、多少訪問しずらい場所・・・。
管理人はJR向日町駅からひたすら歩いて訪問しましたが、途中バス停がありましたので、それを使うのがベストと思います。

ただ徒歩で向かうと、向日町駅から一つ山を越えた位置にある地形がわかりやすいです。また途中に寺戸城があり、体力に自信のある方は試していただいてもいいかもしれません。

この石見城は北側を善峰川が流れ、この川が堀の役目を果たしていたことは想像に難しくない地形にありますが、歴史背景は不明瞭なようです。地元の小野氏が城主と考えらていますが、恐らくはこの一帯は、室町幕府将軍の直轄軍の役割を担った「西岡被官衆」が居館を構えていた場所ですから、小野氏もその一派である西岡衆の小野氏だと思います。

住宅地の中にある法泉寺が目印で、城跡はその東隣の工事現場と東隣の竹薮が城跡です。
ただ訪問時、明らかな私有地である竹薮に誰に許可を得ていいものか分からず、城域には直接足を踏み込めていません。
冒頭で紹介させて頂いた他サイトの情報を参考にさせていただくと、空堀などの遺構が残るようですが・・・。

財団法人京都埋蔵文化財研究所が出す「京都歴史散策マップ」（PDF） にも取り上げられている城跡ですし、もう少し石碑や解説板などが設置されることを個人的には望みたいですね。