応仁の乱の舞台の一つになった木津氏が築城した城跡
JR木津駅を出ると東側に見える丘陵にあったのが木津城です。以前は史跡公園化もされていない山だったようですが、2016年現在は木津城址公園として整備。テニスコートなど城域の多くは破壊されたようですが、一部は大変安全に見学もしやすい史跡公園となっています。
木津城の歴史は地侍の木津氏が築城したとされ、応仁の乱(1467~77)では木津荘を巡り争乱の舞台になったと日本城郭大系に記されています。
文明3(1571)年に東軍だった木津城は、西軍の大内氏の攻撃を受けたそうです。
この後、戦国時代には永禄11(1568)年に三好政康が入城したとされますが、織田信長が入洛した後、木津城がどんな運命を辿ったのかまでは記されていません。
木津城のすぐ北側には松永久秀が治めた鹿背山城がありますので、この両城も何らかの関係はあったのでしょう。
冒頭で触れましたが、城址公園はテニスコートなどかなり城跡としては破壊もされていますが、残されたエリアは空堀や土塁などをしっかりと確認することができます。そのエリアは土のままで整備されており、必要以上の整備はされていませんので、城ファンとしてこれは良い開発事例でないかと思います。
これで全て開発されるわけでなく、一定の規模で保存もされることになったのも嬉しいですね。
木津駅から歩くと、舗装されているため山を登っているイメージはありませんが、城址公園の展望所から見るとかなりの高所であることが分かり、往時、軍事的に重要な場所であったことがよく分かります。
文中で触れましたが、この近辺では著名な鹿背山城もすぐ近く。ぜひ合せて訪問されることをオススメしますが、やはり夏場よりは晩秋から春初め頃までの訪問が安全に遺構も楽しめるため、ベストだと思います。
所在地
京都府木津川市木津片山
新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)
【JR新幹線】新幹線のぞみ 品川駅~京都駅 料金 片道13,710円 所要時間 約2時間15分ほど
【JR在来線】奈良線 京都駅~木津駅(快速停車駅) 料金 片道580円 所要時間 約42分ほど
【入館料】0円