戦国時代に唯一洛中にあった城郭跡
現在阪急西院駅の付近には戦国時代、洛中で唯一の城郭があったと「上杉本洛中洛外図屏風」に「さいのしろ」として描写されています。
他にも戦国時代の貴重な資料である山科言継の「言継卿記」にも「西院小泉城」の名前が確認でき、三好長慶が細川晴元に対抗する拠点として城の修築を行っていたと推測されると、日本城郭大系では説明されています。
長慶と足利義輝の仲が不和になり、義輝軍が小泉城を包囲したこともあったようですが、それを防いだ実績のあるほど規模の大きな本格的な戦国期の城郭であったようですが、永禄9(1566)年に長慶・松永久秀の支配下にあった小泉秀清を、三好三人衆が攻め城は落城、秀清は大津へと没落していったとされます。
場所は四条宇多小路西にあったと考えられるそうで、日本城郭大系では「現在、西院春日社の南方にある町名は小泉城にちなんだものかもしれない」という内容のことが記載されているため、写真としては四条通りの「四条春日」交差点付近を掲載していますが、完全に一帯は開発されてしまっており、往時を偲ぶものは全く残されていません。
地形も完全な平地で、ここに戦闘を意識した城郭を築いた目的や、適していたことは少しわかりにくいのが現状です。周辺地図を見ていると西側に桂川、他の3方向にも水路があるため恐らくこれらは濠の役目を果たしてはいたのでしょうか。
また南側には室町将軍直轄の家臣団「西岡被官衆」も控えている地帯でもあるので、そういった背景も長慶が当初、足利義輝と関係が良好だった時代は、この西院を選んだ後押しであったのかもしれませんね。
ただし本当に今は城郭史跡としての見所はありません。市内中心部といっていい場所なので、何かのついでに立ち寄るレベルの城跡だと思います。
近くのオススメすぽっと
阪急西院駅近くの「西院アクション」さんは昭和の雰囲気が漂う居酒屋さんで、ランチタイムは長浜ラーメンと塩ラーメンを楽しめます。ラーメンの味はもちろん、ホールのお兄さんも気持ちのいい接客で、近くによる機会あればまた訪問したいお店。機会あれば次は居酒屋さんとしても利用してみたいですね。
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所在地
京都府京都市右京区西院春日町
新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)
【JR新幹線】新幹線のぞみ 品川駅~京都駅(乗換え) 料金 片道13,520円 所要時間 約2時間15分ほど
【京都市営線】烏丸線 京都駅~四条駅(乗換え) 料金 片道210円 所要時間 約3分ほど
【阪急線】京都線 烏丸駅~西院駅 料金 片道150円 所要時間 約3分ほど
【入館料】0円