豊臣秀吉が洛中に築いた最後の城郭
京都新城については日本城郭大系、全集をはじめほとんどの城郭を扱った資料には登場しない城郭のためか、多くの城サイトでも紹介されることなく、日の目をみない城となっています。
当サイトも資料がないため、「Wikiぺディア」を参考に歴史を振り返らせて頂きます。
まず場所は現在の京都御苑内にある仙洞御所にあったとされます。当時から京都新城と呼ばれたわけではなく「太閤御所」「太閤御屋敷」のように呼ばれていたそうです。
仙洞御所は1627(寛永4)年に後水尾上皇のために造設されたものとされ、1595(文禄4)年に廃城となった聚楽第の代わりに洛中における秀吉の本拠として1597(慶長2)年に造設され、先の仙洞御所建築まで、秀吉や高台院(ねね)、またその死後は高台院の甥・木下利房(後、足守藩主:現在の岡山市北区)が暮らしたとされています。
豊臣秀頼は1596(慶長元)年に3歳でこの京都新城にて元服を行ったともされています。
ただし冒頭でも触れさせて頂いた通り、京都新城は幻でもなく、実在したことは確かのようですが、資料がほぼ無い状態。現地の京都御苑内は秀吉の元主君、織田信長とも親交の深かったとされる近衛前久の暮らした近衛邸宅跡などには碑や、解説板も設置されていますが、この京都新城には全くそれらの類のものは用意されていないようです。
遺構もなにもないのですが、たった一つ、「京都新城」の痕跡のあるものを見つけました。河原町御池交差点の南西の角に2013年のNHK大河ドラマ「八重の桜」。その八重の実兄だった山本覚馬の邸宅跡の石碑があり、その真横に御土居について簡単ですが説明されたプレートが設置されています。その絵図の中に「京都新城」の名前が記されていました。
京都新城をみるためだけに、わざわざ訪問・・・という場所ではないと思いますが、豊臣秀吉が洛中に築城した最後の城郭に想いを馳せて、天気の良い日に、京都御苑をじっくりと散策されてみてはいかがでしょうか。
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所在地
京都府京都市上京区京都御苑
新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)
【JR新幹線】新幹線のぞみ 品川駅~京都駅 料金 片道13,910円 所要時間 約2時間15分ほど
【京都市営烏丸線】京都駅~今出川駅 料金 片道260円 所要時間 約10分ほど
【入館料】0円