城主や歴史背景は不明の丹波の山城跡

JR八木駅の東側、桂川を越えた先にある西田集落の金比羅神社付近が西田城跡だと伝わります。

日本城郭大系によると丹東城塁記に、「西田山砦図」が掲載されているとされ、冒頭の神社がある場所が本丸だと考えられていますが、誰が城主でいつごろ築城されたかなどの歴史背景は不明のようです。

大系では石塁や土塁に加え、天守台まで残ると記されていますが、現在の金比羅神社には城を思わせる遺構ははっきりとしていません。小さな社の裏側に、土塁らしき地形は認められますが、それが後世の神社建設の際に出来たものか、城砦としての機能の跡なのかは分かりませんでした。

また残念なことに説明板や石碑も存在せず、正直あまり見所に乏しく感じるのが西田城です。

この八木駅付近には城跡が多く点在するエリアなのですが、丹波守護代としてこの地域で活躍した内藤氏の本拠地だった八木城もその中に含まれていることから、おそらくはそれの支城的な役割を果たしていたのではと思うのですが・・・

西田城のある金比羅神社への参道は整備されていますが、山道には違いなく、できれば夏場は避けて、天候のよい日の訪問をオススメすると同時に、本丸は神社ですが、ベンチなども置かれていませんので、城巡りついでに山頂で休憩を取るには向かない場所です。

さきほど触れた八木城はキリシタン大名・内藤ジョアンゆかりの城であり、さらに丹波三大城郭の一つに数えられる名城跡ですから、それと合せて訪問されることがオススメ。

大型商業施設はありませんが、八木駅から西田城側の駅前は、コンビニやちょっとした商店街もありますので、休憩を取られる場合はこちらで取っておかれた方がベスト（八木城とは駅を挟み逆になりますが、そちら側には商業施設がありませんので買い物や休憩を取る場所はありません）。