足利義昭が織田信長に挑んだ城

京都市の南隣に位置する京都府宇治市。お茶が全国的に有名な、人口20万ほどのベッドタウンですが、歴史と自然豊かな街です。

そんな宇治市の京阪宇治線の宇治駅。またはJR奈良線の宇治駅からしばらく歩いた、住宅街の中の（任天堂の工場を目印にすると分かりやすいです。）小さな、どこにでもある児童公園にひっそりと「槇島城」の石碑と案内板が設置されています。

遺構は全く残っていませんが、この城は足利幕府時代、足利家の家臣・真木島家の居城として存在したとのこと。

そしてこの城を歴史の表舞台に出したのは、元亀4年（1573）、織田信長と対立することになった足利最後の将軍義昭は、真木島昭光のいるこの城に立てこもり、かつての家臣・明智光秀はじめ豊臣秀吉や柴田勝家といった織田軍の攻撃を受け、義昭は河内へ落ちていき、名実ともに足利幕府が終焉した地としてのこと。

見所は何もない場所ですが、この近辺で日本史上重大な事件が起きたことを思いながら、雄大な宇治川沿いに平等院などと合わせ、京都ではなく宇治の歴史街道の散策をしてみたいエリアです。