淀川沿いに築かれた詳細不明の城塞跡

黒丸城またの名を鳥飼（とりがい）砦といいますが、公共交通機関で訪問する場合、少し不便でモノレールの沢良宜（さわらぎ）駅を降りて鳥飼仁和寺大橋有料道路の手前まで2.5キロほどの道を歩いて訪問しました。

道中にはコンビニや飲食店などはある程度の間隔であるため、休憩などは取りやすい道中です。

さて、城の本題ですが、この黒丸城は現在、冒頭で触れた有料道路の手前に石碑と解説板が設置されており、日本城郭大系によると次のように歴史が紹介されています。

城主やその詳細は不明点が多く、黒丸城の位置すら特定はされていないようですが、「細川両家記」には「永禄2（1559）年、三好軍が天王寺まで出陣し、その後鳥飼へ帰陣した」「元亀元（1570）年、諸軍敗北し、天満森へ引き返しその後、鳥飼で談合があった」とあり、これに関しては同文が、現地解説文にも掲載されています。

この黒丸城は淀川沿いに大阪方面への前線基地の役目を果たしたとありますが、ここから読み取れる内容としては、三好方の城塞で、三好一族の同族争いや、織田信長との戦いに巻き込まれていった城であったようですね。

管理人と同じように、沢良宜駅から徒歩で向かう方も少なくないと思うのですが、高架の橋が、目的地の少し前にも同様にあり、最初、そこがゴールと勘違いをしてしまいました。

目の前に大きな土手のある川の陸橋を越えきってさらに直進しなければなりませんので、もし同じ場所で間違われた方は、思い出していただけると幸いです。

遺構もなく見所は正直少ないですが、都市部で季節や天候に左右されずに訪問できますので、お城ファンの方は、近くに寄る機会があれば一度立ち寄ってみられてはいかがでしょうか。