土方歳三の菩提寺に残る中世の城郭跡

関東三大不動の一つ高幡不動こと金剛寺の裏山に残る城跡です。築城時期等に関しては詳しいことは不明だそうで、1455年の「分倍河原の戦い」で、関東公方足利成氏と関東管領山内上杉氏と扇谷上杉氏の連合軍が戦い、敗れた上杉軍の先陣をつとめた上杉憲秋氏がこの地に逃れて自刃したそうです。

今の高幡城は金剛寺の裏山に「八十八ヶ所巡礼のお遍路コース」があり、厳かな霊山といった雰囲気ですが、その山の頂上に簡単な立て札が建てられ、この地がかつて城跡だったと伝えています。

正直城跡としては見所が少ないかもしれませんが、この城跡のある金剛寺は幕末に活躍した新撰組の副長・土方歳三氏の菩提寺だそうで、境内には大きな土方氏の銅像も建っています。

他にもお寺としては重要文化財もあり入り口に建つ山門代わりの仁王門などは重要文化財に指定されています。（五重塔は昭和50年代に建てられたもので史跡と呼べるものではないようです。）

ただ城山も改変等行われていると思われますし、どこまでが城の遺構なのか分かりにくいですが、案外山も高低差が見た目以上にはありましたし、当時の要塞ぶりを伺うことはできます。

また高幡不動からモノレールで隣駅の万願寺駅まで行けば、土方歳三氏の生家が資料館として月に数度ですが開放されていますので、戦国ファンのみでなく幕末ファンにとっても楽しめるスポットだと思います。