日本の城巡り「MARO参上」

ホーム > 東京多摩の城 > 諏訪坂館(東京都多摩市)

諏訪坂館(東京都多摩市)

鎌倉時代と推測されている京王永山付近の城館跡

 

京王永山駅の北側、直線距離では1キロ弱ほどの住宅街に詳細不明の城館、諏訪坂館があったとされています。2017年11月現在ではGoogleマップにも諏訪坂館が史跡としてマークアップされていますが、残念ながら石碑や解説板は設置されていません。

日本城郭大系によると昭和49(1974)年に多摩ニュータウン遺跡調査会が調査を行い、その成果を佐藤攻氏がまとめた「東京都多摩ニュータウンNo22遺跡の調査」として、諏訪坂館が報告されているとのこと。

それによると大陸からの磁器類の出土品が多く発見されたそうで、鎌倉時代の居館ではないかと推測されているとのこと。「淳化元宝」「至道元宝」「天豊通宝」「政和通宝」の中国銭が出土品の中でも注目されたとのことです。

現在は住宅地になっており遺構は全く残されていません。ただ周辺は高台で、北側には乞田川も流れて、中世城館が置かれていても不思議ではない場所です。

ただ住所が馬引沢と言うそうで、「馬引」いかにも、武家に何らかの関わりがあったと思われし地名のみが往時を物語ってくれています。

諏訪坂館だけを目標に訪問すると、正直なんの達成感も残らないかと思いますが、ここから少し距離はありますが、さらに北側の京王本線聖蹟桜ヶ丘駅まで歩くと、途中には関戸城/霞の関所など多く、城郭大系にも紹介されている城館や施設が密集しているエリアになりますので、天気のよい日にそれらと合わせて歴史散策を楽しめるスポットではあると思います。

所在地

東京都多摩市馬引沢1

新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)

【京王線】本線 新宿駅~調布駅(特急停車駅・乗り換え)~ 相模原線 京王永山駅料金 片道340円 所要時間 約30分ほど
【入館料】0円

写真ギャラリー