楠木正成築城の伝説が残る茨木北部の城跡

公共交通機関の場合、最寄は阪急茨木市駅、JR茨木駅の両方から阪急バスが出ていますので、上福井バス停で降りるとすぐに石碑と解説板がありますが、周辺は田園地帯で他に観光的な見所がある場所ではないので、オススメは駅前でレンタサイクル（阪急茨木市駅前などで借りられます）でサイクリングがてらに他の城跡含め訪問されることをオススメします。

車の場合も石碑付近は片側一車線で駐車スペースはないので、注意が必要です。ただ、野球の名門・履正社高校のグラウンドがすぐ近くにあるため、それを目印に迷うことはない場所です。

解説板によると、楠木正成築城とも伝わるそうですが、この城の詳しい歴史は判明していないそうで、あくまで「伝説」の域を過ぎないとのこと。
室町幕府の管領細川氏により、秋庭元明という武将が城主を務めたとも伝わるそうです。

その後、細川家の内紛では細川高国方に属し、晴元方の三好元長に1527（大永7）年に攻められ落城。その後、廃城になったとされます。
※時代的には織田信長が生まれる7年ほど前の出来事。

現在ですが、他のお城サイトなどを拝見していると郭や、石垣なども残ると記載されていたりしましたが、それらしきものは残念ながら見つかりません・・・
田園も郭を生かして作られているとのことですが、自信を持って「これが遺構です！」と紹介できるような写真は撮影できませんでした・・

ただこの界隈は学生時代よく遊びにきたので、土地勘はあるのですが小川や山も多く、またまっすぐ突き進むと、京都の亀岡方面へも抜けていける場所ですので、交通面や地形的に城塞を構えるのに適してはいたのだろうとは思います。

京都、大阪両都市のベッドタウン茨木市ですが、周辺はやや交通的に不便な場所でもありますし、ピンポイントで訪問するような城跡ではありませんが安威城など同じような現状の城跡が多く集まる地帯ではあるので、冒頭で触れたように、天気の良い日にサイクリングがてら茨木市の城跡をいくつも回られるのがベストだと思います。