摂津三守護の一人、池田氏の居城

阪急池田駅の北側にある池田城は、現在は模擬櫓など整備された公園となっています。

まず、このお城の歴史ですが、摂津の土豪池田氏の居城ですが、同時代に同じ織田信長方の重臣だった池田恒興らの美濃池田氏（次男・輝政は現在の姫路城を整備したと言われます）とは基本的には別の一族と考えられるようです。（美濃池田は清和源氏を名乗りますが、摂津池田氏は楠木流などと言われているようです。）

池田勝正の代に当初は、織田信長と戦い一時は落城しますが、勝正は信長に評価され摂津三守護の一人として取り立てられます。その際、城は大きく整備改修されたと言われるようです。

しかし、弟とも言われる同族の池田知正や、荒木村重らによって勝正は追放。その後、村重が信長に取り立てられると、知正は村重の家臣という立場に変わったとされます。

村重が有岡城に居城を移し、その有岡城で村重が謀反を起こすと、この池田城には信長の軍勢が入り、有岡と睨み合ったとされます。

現在の城跡は整備されすぎて、遺構などは多少わかりづらい印象。ですが、駅から歩いてみると相当に高低差があることに加え、地図を見ると西側に猪名川が堀の役目を果たすべく流れる、いかにも戦国時代の城砦が置かれそうな場所だということが理解できます。

模擬櫓の内部なども自由に入れ、施設は無料で利用できますが、利用時間があるので注意は必要。池田市観光協会によると、4～10月は午前9時から午後7時。
11～3月は午前9時から午後5時となっているようです。

訪問した時が「バサラの宴2012」というイベントで、元シモンズの田中ユミさんと、フォーク同好会の方によるライブが行われていたため、実は城跡散策はあまり行えなかったのですが、木造の模擬天守とフォークサウンドはよく似合っていて、しばらく拝聴してましたが、とても心地よい時間をすごせました。

かつてはこの地で戦が何度か起きたわけですが、今は地元の方にも憩いの場として愛され、ほっこりと静かな時間が流れる城跡公園です。