長く犬山織田氏の居城として君臨した城跡
名鉄犬山駅の西側にある小さな愛宕神社が、木ノ下城の跡地と推定され、鳥居脇に小さな石碑が用意されています。
現地解説板、日本城郭大系によると、尾張守護・斯波氏の家臣だった織田信広が文明元(1469)年に築城したとされ、天文6(1537)年に織田信長の叔父・信康が犬山城を築き移動するまで、この木ノ下城は犬山系織田氏の居城として君臨しました。
現在本殿のある場所が本丸と考えられ、その脇にある「金明水」が当時の井戸跡と考えられています。本殿の裏側には濠跡らしき窪みを確認できますが、正直イマイチ遺構としては自信が持てません。
周囲は完全に宅地化されてしまっており、この愛宕神社境内のみに木ノ下城の名残がある状態ですが、正直、石碑しかない城跡伝承地と思って訪問したため、さきほどの濠跡らしき地形や、また井戸跡と伝わる金明水。また神社由緒書きの一部にではなく、木ノ下城として解説板が設置されていたなど、思った以上の発見があり、個人的に嬉しくなってきた城跡です。
犬山城は木曽川河畔の小山の上に建てられた断崖絶壁の平山城ですが、こちらの木ノ下城は完全な平城。室町期から戦国期に変わる時代の変化に伴い、戦闘施設としての要素が木ノ下城ではまかないきれないイメージですし、自然に木ノ下城の役目が終わっていったのでしょう。
管理人は京都から青春18切符で岐阜市から犬山に入り、先に犬山城を見学してから徒歩で、この木ノ下城を訪問しましたが、同様に歩ける距離ですし、歴史的なつながりも深い両城だけにやはり合わせての訪問がオススメです。
所在地
愛知県犬山市犬山愛宕
新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)
【JR新幹線】新幹線のぞみ 品川駅~名古屋駅(乗換え) 料金 片道10,780円 所要時間 約1時間40分ほど
【名鉄線】犬山線 名鉄名古屋駅~犬山駅(急行停車駅) 料金 片道540円 所要時間 約31分ほど
【入館料】0円