日本の城巡り「MARO参上」

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守山城(愛知県)

家康の祖父・清康が暗殺された守山崩れの舞台

 

JR新守山駅のほぼ真南の位置にある住宅地が守山(もりやま)城跡とされ、2014年1月現在はアパートの裏側にこんもりとした土盛(物見櫓かなにかでしょうか?)の上に記念碑が設置されています。

まず先に日本城郭大系を参考に歴史を紹介します。
大永元(1521)年に今川氏親が那古屋城を築くと、それに対抗して守山城が築城されたと記述されています。

築城者は記載されていませんが、恐らくこの時代の背景を考えれば織田方であることは間違いないでしょう。

その後、松平氏の持城になったようで、後の徳川家康の祖父・松平清康は天文年間(1532~55)に三河をほぼ手中に治めた勢いで、この守山城に拠点を移し、尾張攻略に乗り出したそうですが、天文4(1535)年に松平氏のお家騒動が勃発。家臣・阿部定吉の子・正豊(弥七郎)に暗殺されてしまい、これがきっかけで松平氏は一気に衰退の道へ暗転してしまったそうです。

その後、再び織田方が守山城を取り戻したようですが、末森城の織田信秀(信長の父)の弟・信光が守備し、三河勢力に備えたとされます。

信光は信秀亡き後に起きた、信長とその弟・信行の対立などでも信長方につき活躍。永禄3(1560)年の桶狭間の戦い後には守山城は廃城になったそうで、信光は那古屋城に移っていったとされます。

現在、空濠などの遺構を確認することができますが、なにより宅地化されていますが、城域に近づくと急激な高台になっていくことがわかり、この場所が軍事上重要視されたことがよくわかります。

冒頭で触れた記念碑の場所からも竹薮の中の空濠はよく見えるのですが、残念ながら写真には納めにくい状態・・・
また残念なことにゴミの不法投棄も少し目立つ状況で、名古屋市もあまりこの城には力を入れて保護をしていないように感じてしまいました・・・

どこかこの濠をいいスポットで撮れないか地形を確認して歩いていると、明らかにそれと分かる土塁なども住宅街に残されていることが分かります。
ただ濠は一箇所、ベストスポットと思わしき駐車場を見つけたのですが・・・

ここは私有地だそうで、たまたまいらっしゃったオーナーの方に軽く注意をされてしまい、丁重にお詫びをして退散しました・・・

戦国時代の惨劇があった歴史にも名高い城の一つだと思いますので、先の記念碑のあるエリアだけでももう少し見学しやすいようになると嬉しいのですが・・・

この近辺には城跡が多く残されているエリアになりますので、文中にも登場した末森城等と合せて訪問されることをオススメします。

所在地

愛知県名古屋市守山区市場

新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)

【JR在来線】山手線 新宿駅~品川駅(乗換え) 料金 片道190円 所要時間 約20分ほど
【JR新幹線】新幹線のぞみ 品川駅~名古屋駅(乗換え) 料金 片道10,780円 所要時間 約1時間40分ほど
【JR在来線】中央本線 名古屋駅~新守山駅 料金 片道230円 所要時間 約16分ほど
【入館料】0円

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