家康祖父の弟が松平を離れ宗家と対立した城跡
JR安城駅から線路沿いに東側の位置、西岡崎駅とのほぼ中間の位置にある山崎神明社が山崎城跡となります。
まずは日本城郭大系を参考に歴史背景を紹介します。
築城したのは天文16(1547)年、織田信長の父・信秀で、城主をつとめたのは徳川家康の祖父にあたる松平清康の弟・信孝と伝わります。
この信孝はもともとは現在の岡崎市にある三木城を中心に領土を持っていましたが、兄である清康が名古屋にある守山城で「守山崩れ」(1535年)と呼ばれるお家騒動で暗殺されてしまってからは、松平宗家を継いだ、家康の父・広忠の初め後見役として活躍しましたが、徐々に広忠を越える力を持ち始め、それがきっかけで松平宗家と信孝は絶縁。信孝は尾張の織田信秀を頼り、信秀も広忠の居城、岡崎城に対抗するために、この山崎城を築き、信孝を城主に添たという歴史があります。
この頃は、山崎城の南側にある安祥城を巡って幾度も今川・松平連合軍と織田軍の間で合戦が行われた時期。信孝は天文17(1548)年に岡崎城を攻撃するため出兵するも戦死。
その翌年に今川・松平連合軍が山崎城を攻撃し落城。以後、この城は廃城になったとされます。
現在神明社の本殿がある場所は、土塁の上とされその裏側には広大な空濠跡が残ります。その濠前には解説板も用意されています。
周辺は住宅地として開発されていますが、この濠跡は一部ですが深く、幅も広くよくここまで保存されたなぁと感心できるもの。この濠跡を見るだけでも十分訪問する価値のある城跡です。
文中にも登場した100名城の一つ岡崎城や、安祥城などに訪問される際に、少し足を伸ばしてこの山崎城にも訪問されてみてはいかがでしょうか。
近くのオススメすぽっと
JR安城駅前にある、うどん屋「梅家」さん。せっかく愛知に遠征したので名物が食べたく味噌煮込みうどんか、味噌カツか、きしめんで悩みましたが、価格的にもリーズナブルだった「味噌カツ丼」をチョイス。味噌カツ自体はあまり食べたことがないので、評価は難しいですがお肉も柔らかく、店主の方の配慮も気持ちよく食事が出来ました。安城観光の際にオススメしたいお店です。
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所在地
愛知県安城市山崎町城跡
新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)
【JR新幹線】新幹線のぞみ 品川駅~名古屋駅(乗換え) 料金 片道10,780円 所要時間 約1時間40分ほど
【JR在来線】東海道本線 名古屋駅~安城駅(新快速停車駅) 料金 片道460円 所要時間 約28分ほど
【入館料】0円