楠木正成一族の和田氏家臣、沼氏の居館跡

日本城郭大系にも数行レベルではありますが、この沼氏館が取り上げられています。
岸和田市沼町の菅原神社とされていますが、恐らくこの菅原道真を祀っている岸和田天神宮のことで間違いないかと思います。

和田高家に従った沼氏を岸和田城（古城）の付城として置いたと説明されていますが、この和田氏は楠木正成の一族と言われる人物で、今の天守閣がある近世岸和田城ではなく、岸和田古城と区別される城があった時代の城館です。

天神社は南海の岸和田駅からもかなり近く、周辺は都市化が進んでいますので、往時の姿を想像することも難しい状態。

現地には石碑や解説板もなく、由緒書には「1362年に村長の沼間将監が、京都の八坂神社に父親の病気が治ることを祈っり、それが叶ったため八坂神社をこの地に勧請したことが始まり」と言った内容のことが書かれています。

時代的には楠木正成や和田高家が活躍した時代に近いですし、沼氏と関係のある人物だと思うのですが・・・

正直、ここがかつての城館跡だったと自信を持って言えないのですが、ほぼ間違いないだろうということで紹介します。
文中で紹介させて頂いた南北朝時代に築かれた初期の岸和田古城、近世の岸和田城を訪問する際に、合せて立ち寄る程度の城館跡ですね。