横山党の一派、小山太郎有高の城館跡

京王相模原線「多摩境駅」のすぐ近くの住宅地付近に、鎌倉時代の武士の居館があったと伝わります。

「多摩郡小山村誌」によると、武蔵七党横山党の流れを汲む、小山太郎有高が城主であったと考えらており、小山氏は源頼朝に従い武功を立てた武将だそうです。
小山太郎有高はその後、建暦3（1213）年に勃発した御家人・和田義盛と、執権・北条義時が争った和田合戦で、横山党は姻戚関係にあった和田方につき戦い、小山太郎有高もこの戦いで戦死したと伝わります。

その後、この小山城がどのような運命を辿ったのかは不明ですが、恐らくは横山党も和田合戦の後、衰退したとされますので廃城になったものと思われます。
戦国時代にこの付近に城塞が築かれた記録もないため、後の世にも使用はされなかったのでしょう。

現在その跡地と推測される場所には、遺構はおろか解説板や、石碑も用意されていません。住宅地なので写真などを撮影する場合は、地元の方を不快にさせない配慮をお願いします。

正直、小山城のみを目的にに訪問されても、消化不良感が強く残ると思います。
私は隣接する相模原市の相模小松城へ訪問した帰りに立ち寄りましたが、沿線には小田屋敷等多くの城館跡が集中するエリアになるので、他の城跡と併せて訪問されることをおススメしたいと思います。