大坂の陣で徳川秀忠が本陣を置いた城砦跡

岡山砦はJR環状線の桃谷（ももだに）駅の東側に位置する、御勝山（おかちやま）古墳に、大坂冬の陣（1614年）の際、徳川二代将軍・秀忠が本陣を置いた砦です。

前方後円墳の後円部（前方後円墳の名の通り、丸い部分が後ろに位置します）の頂上を利用した砦です。

翌年の夏の陣でも秀忠はこの岡山砦を利用し、勝利を収めたことから、従来「岡山」と呼ばれていたこの墳墓を御勝山と名づけられたとされます。

今も写真のように、道路によってかなり破壊はされていますが、古墳の一部が残ります。柵によって囲われているため中を確認することはできません。近くの歩道橋の上からは本丸として利用された古墳を見渡すことができますが、都市部にぽっかりと丘陵が残されているだけなので、濠や砦として設けられたであろう、土塁等の類は恐らくほぼ残されていないと思われます。

この岡山砦から環状線で一駅北側へ移動すると、焼肉などでも有名な鶴橋駅がありますが、それを境界にして北側には、冬の陣では真田幸村こと信繁が、徳川軍を迎え討った真田出丸城。さらのその北側には大阪城が控えるという配置になっています。

岡山砦自体の見所は決して多くはありませんが（遺構の一部と、他石碑、解説板が設置されています）、それら大坂の陣に絡めた歴史散策コースを計画すると交通アクセスも便利な大阪市内中心部のため、いろいろ回れて楽しめると思います。