有岡城包囲網の一つとして利用された城砦跡
同じ豊中市には織田信長に叛旗を翻した荒木村重の有岡城を攻撃するための刀根山城がありますが、それよりも南側に位置するのがこの原田城で、同じく有岡城攻めの際は信長軍の拠点の一つとして利用されたとされます。
現地解説板によると、室町末期に書かれた「足利季世記」に、天文10(1541)年11月に管領・細川晴元の家臣木沢長政が原田城を攻撃した記録が残るそうで、少なくとも16世紀の初めには原田城は存在していたとあります。
現在解説板のある付近は「北城」とされ、300メートルほど離れた位置には「南城」があり、それらを合わせて原田城として成立していたようです。
天文16年ですから、さきほどの「足利季世記」に初登場した6年後に細川晴元軍によって落城したとされ、その跡地を織田信長が天正6(1578)年に冒頭に触れた有岡城攻めの拠点の一つとして再整備・利用したとされます。
現在は「原田しろあと館」に土塁などの遺構が一部残るそうですが、土日の12時~16時(入場は15時半まで。入場料は無料。)しか入ることができないそうで、月曜日に訪問した管理人は見ることが叶いませんでした。。。
阪急宝塚線の曽根駅から向かうと、地形的にも面白かったのが、路面が波打つように上り下りが続く地形。これも往時の名残でしょう。
また、帰り道に違う道で帰ったところ、一時道に迷いましたが、その結果小さな水路なども見ることができ、おそらく往時は堀の役目を果たしたのではないかと、勝手な推測をしていました。
また解説板のある箇所などは上り坂の途中で、高地になっており、昔から軍事的に重要視されてきた理由のほんの一部ですが分かる場所ですね。
とにかくここは遺構もあるとのことですし、また再訪問して写真など追加していきたい城跡です。沿線も城跡が少なくないですし、広域に渡って城めぐりが楽しめるエリアです。
所在地
大阪府豊中市曽根西町
新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)
【JR新幹線】新幹線のぞみ 品川駅~新大阪駅 料金 片道14,250円 所要時間 約2時間26分ほど
【JR在来線】東海道本線 新大阪駅~大阪駅 料金 片道160円 所要時間 約4分ほど
【阪急線】宝塚本線 梅田駅~曽根駅 料金 片道180円 所要時間 約14分ほど
【入館料】無料