美濃加納藩の蔵屋敷の役目を果たした陣屋

佐太（さだ）陣屋は永井肥前守陣屋とも呼ばれ、今の大阪府守口市、寝屋川市の市境付近にある老人福祉センターがその跡とされ、その周囲の石垣は往時の遺構と日本城郭大系にも説明されています。

管理人は京阪寝屋川市駅から3キロほど歩いて訪問しましたが、寝屋川市駅から仁和寺バス停まで京阪バス停を利用するのが便利です。
また徒歩の場合、歩道幅が狭く、その上車の交通量が多い道を行くことになるので注意が必要です。

佐太陣屋は美濃（岐阜県）の加納藩・永井氏3万2千石の陣屋で、宝永元（1704）年に大阪府枚方市の渚の陣屋からこの地に移されてきたものだと日本城郭大系に記されています。

佐太陣屋は加納藩の大阪での蔵屋敷の役目を果たしていたとされます。

現在の佐太陣屋は冒頭で触れたとおり、老人福祉センターとなっており、その外周の石垣は往時の遺構ですが、正直時代をあまり感じないと言いますか、何度か復元改修のようなことが行われていたように感じます。

しかし、周辺は来迎寺など古い町並みが印象的で往時の雰囲気をほんの少しですが感じることができます。
すでに豊臣氏も滅亡し、徳川の安定政権下の中での陣屋ですので、戦闘施設としての性格は地形上も感じることはありません。淀川もすぐ近くなので、蔵屋敷の役目を果たすにはベストな地理であったのだと思います。

佐太陣屋だけでは見所も決して多いとはいえませんので、京阪線を使い、大阪市内へも京都市内へも訪問しやすいアクセスのよい場所ですから、ほかの城巡りに合せて訪問されることをオススメします。