石山本願寺に攻められ落城した安井氏の居城跡

近鉄大阪線の「久宝寺口駅」南西に久宝寺城（きゅうほうじ）城がありました。現在は多少わかりづらい場所に石碑が用意されています。

日本城郭大系によると蓮如上人がこの地で布教を行い、その後創られた近松山顕証寺を中心とした寺内町が形成されたとのこと。その後、寺内町の一角に河内守護・畠山氏が築城し、その家臣・渋川満貞が居城としたとしたそうです。

「城巡礼　盛者必衰 大阪48ヵ所めぐり」では、その満貞の子・光重が播磨の安井郷を領するようになり、安井氏を名乗りその子孫は織田信長に仕え権勢をふるったそうですが、信長と対立した石山本願寺に攻められ落城したと伝わります。（現地解説板によると1577年と記されています。）

日本城郭大系では石碑の南側にある顕証寺の南側に水堀と土塁が残るとされますが、これは事前調査不足で確認できていません。

現在は工場なども多いエリアで開発されているため地形も変わっているとは思いますが、当日なかなか石碑が見つからず南北と東側をくまなく歩き回りましたが、平坦な地で特に軍事施設を置くのに適した場所とはあまり思えませんでした。
それが往時の名残か分かりませんが水路は多い一帯です。

日本城郭大系に記されている遺構を確認できていませんが、他のお城サイトを参考にさせて頂いてもあまり、その遺構には触れられていないため、現在では確認できないのかもしれません。。
正直見所は少ない城跡ですので、一駅東隣にある八尾駅の八尾城と合わせて訪問されることをおすすめします。