小牧・長久手の戦いで秀吉自ら入城した城砦跡
訪問時は京都から青春18切符を使いまずは岐阜へ。そこから名鉄に乗り換えて犬山城から順に南下しながら城跡を回っていたため、他の城砦との兼ね合いで味岡駅を起点に訪問しましたが、距離的には田県神社(たがたじんじゃ)前駅の方が近い位置にあります。
その名鉄の東側にある熊野神社が城跡と考えられています。本殿は近代的な建築物で、その脇に解説板が設置されています。
さらにその奥の小山部分に上がっていくと、久保山砦の石碑が設置されています。途中、濠底のような道になっていたり、いかにも遺構の残っていそうな気配がありますが、これらは後世のものであったり、自然的な地形のようで遺構は残っていません。
日本城郭全集によると、小牧・長久手の戦い(1584年)で、羽柴姓だった秀吉が徳川家康・織田信雄連合軍に対抗し築いた砦で、守将として金森長近(かなもりながちか)、蜂屋頼隆(はちやよりたか)が守将として入城したとされます。
秀吉自身もこの砦に入り、全軍の指揮を行ったとされ、現地解説板などにも太閤山と呼ばれていると記されています。
この周辺には小牧・長久手の戦いに使用された城砦が集中していますが、おおむねその戦後には必要性がなくなり久保山砦も廃城になったと考えらています。
現在遺構が残っていないことは冒頭で説明しましたが、周辺はそもそも高台となっており、さらにその上に熊野神社や石碑のある小山がある地形ですので、典型的な中世・戦国期の山城(平山城)の条件を備えた場所だと思います。
久保山砦自体のオススメ度はさして高いわけではありませんが、本当にこの名鉄沿線には小牧・長久手の戦い関連の城砦が多いので、それらと上手く組み合わせて訪問されると楽しめる地域だと思います。
所在地
愛知県小牧市大字久保一色字山新田
新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)
【JR新幹線】新幹線のぞみ 品川駅~名古屋駅(乗換え) 料金 片道10,780円 所要時間 約1時間40分ほど
【地下鉄・名鉄線】桜通線 名古屋駅~名城線 久屋大通駅~上飯田線 平安通駅~上飯田(直通)~名鉄小牧線 味岡駅 料金 片道600円 所要時間 約55分ほど
【入館料】0円