桶狭間前哨戦が行われた織田信長築城の砦(2)
名古屋市緑区のJR大高駅付近の城砦群の一つ。周辺は東海道線を境に西側に大高城、東側にはこの丸根砦と鷲津砦がそれぞれ国の史跡に指定されています。
歴史背景は鷲津砦のページでも同じ紹介をしていますが、桶狭間合戦の直前に今川方の大高城と、鳴海城(この丸根砦のさらに東側)の間を切断するように鷲津砦などとともに織田信長によって築城されます。
この丸根砦は織田方の佐久間盛重が守りますが、当時今川方だった松平元康(後の徳川家康)によって攻撃され全滅。佐久間盛重も戦士したと伝わります。
鷲津砦とともに、その後織田・徳川同盟が成立すると存在意義を失っていったようです。(もともと居館としての存在感覚はなかったでしょうが。)
現在の砦は、鷲津から向かうと800メートルほどと標識も出ていますので、道に迷う恐れも少ない場所。途中の道から大高城の様子も伺えます。
住宅地の中の裏山のような場所で、城内に入ってすぐに戦死者を追悼する慰霊碑があり、その先に丸根砦の石碑も合わせて用意されています。
冬の夕方の訪問で、もう暗くなり始めていたため、ゆっくりと見学できたわけではないですが、鷲津に比べ現在の遺構は小規模に感じましたが、ここも鷲津同様、遺構規模より桶狭間合戦の緊張感漂う歴史ロマンに浸りながら歴史散策をするほうが楽しい場所だと思います。
大高城含め周辺は宅地として開発されていますので城内以外は、アスファルトで歩きやすい道ですが、坂道は今も往時の要害ぶりを体感できるほどの急勾配な坂道。距離以上に体力を消耗する場所であることも付け加えておきたいです。
所在地
愛知県名古屋市緑区大高町字丸根
新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)
【JR新幹線】新幹線のぞみ 品川駅~名古屋駅(乗換え) 料金 片道10,780円 所要時間 約1時間40分ほど
【JR在来線】JR東海道本線 名古屋駅~大高駅 料金 片道230円 所要時間 約15分ほど
【入館料】無料