等々力の地名の由来とも伝わる北条家家臣の城

東急大井町線の等々力駅もしくは上野毛駅から玉川警察署を目指していきます。若干ですが地形的には高台となっていますがこの玉川署のあたりが小田原の後北条家の家臣だった南条右京亮重長の居城だった深沢城跡だと伝わります。

駅から見て、この玉川署のさらに奥に都立園芸高校がありその門の所に兎々呂城の小さな石碑が設置されています。それ以外にこの一帯がかつて城跡であったと伝えるものは何もないのですが、この「兎々呂城」は「城」を「キ」と読み「トドロキ」と読んだのではないかという説もあるようです。それが現在の「等々力」という地名になったという説もあるようです。

「トドロキ」の発祥は、近くに等々力渓谷という場所がありテレビの映像しか見たことはないのですが、いくら郊外と言え、到底23区とは思えないほど自然も豊かな場所ですが、ここの上流に「不動の滝」と呼ばれる滝があるらしく、その滝の音から生まれたそうです。

兎々呂城は深沢城の出城とも伝わるようですが、そもそも深沢城の場所は特定されているわけではなく、園芸高校にあったとも言われ兎々呂城も深沢城も一つの城であった可能性もあるようです。

高校の敷地が城跡と推定されているため、時勢的にもあまり周辺をウロウロとはしずらい場所ですが、周辺は本当に静かな場所。先の渓谷はじめ散策するにはいい場所だと思いますので、時間に余裕のあるときにゆっくりと再訪をしたい場所です。