上杉時氏築城の伝説が残る神楽坂の城郭
東京新宿の神楽坂は、近くには文豪・夏目漱石氏の生誕地や同じく、漱石の最期の地があったり、またこの筑土(つくど)城の近くには牛込城跡がるあなど古くからの歴史背景のある街です。
江戸時代の書籍「江戸名所図会」によると、今の筑土八幡神社の付近には関東管領・上杉時氏なる武将が砦を築いたとされているそうです。
この上杉時氏なる人物が実際に存在したのか等、謎に包まれた城ではありますが、すぐ近くに同じ上杉方の武将・太田道灌が築いた城もあったそうで二つの城は同じものであったとも言われているそうです。
現在、筑土八幡神社には遺構と呼べそうなものは残されていませんが、案内板などにも「上杉時氏」などのゆかりがあることは記されていましたし、また神社自体、付近に比べると高台に位置することを思えば、何がしかの施設はあったのかもしれません。
またこの八幡神社の近く、神楽坂駅の裏側には太田道灌ゆかりとされる赤城神社という神社がありました(かなり近代的な建物ですが。)。こういったことからも、この近辺は城の有無は分かりませんが、上杉家の支配下にはあったことは事実のような気がします。両方の城が時代的に並立したのかは不明ですが、目と鼻の先には敵対関係にあった北条家側の牛込城があったようですので、今は静かな神楽坂周辺も当時は緊張感のあふれる場所だったのかもしれません。(関東で北条家が勢力を伸ばすきっかけになった河越夜戦前から、牛込城は存在したようです。)
近くの牛込城や、そのほかの神楽坂周辺の観光スポットと合わせて、ゆっくりと散策してみるのがオススメです。
近くのオススメすぽっと
早稲田大学のある地下鉄東西線の早稲田駅近くの夏目坂には、文豪・夏目漱石の生誕の地があります。ここを訪れた2011年2月現在では牛丼チェーン店となっていましたが、店前には立派な石碑がその場所を示しています。また近くにある漱石公園は夏目漱石の居住地であり、最期の地でもあった場所だそうです。この夏目家は「三方ヶ原の戦い」の頃からの徳川家臣だったそうで、もともとこの地に暮らしていたそうです。
神楽坂も賑やかなスポットですし、少し足を伸ばせば本屋とカレーライスでも有名な神保町。学生街の高田馬場。もちろんJR新宿エリアなど、城巡りの際のランチ処に困ることはない場所ですが、近くで有名なお店の一つが、飯田橋駅になりますが、タイ料理の「タイの食卓 オールドタイランド」さん。1000円程度で本格的なタイ料理を楽しめます。
ぐるなびの店舗紹介ページへ
地下鉄神楽坂駅の裏側(赤城神社側)にあるパン屋さんであり、レストランもされている「亀井堂」さんは、地元では有名なクリームパンの美味しいお店。残念ながら訪問した日曜日は定休日で実際に食べることは出来ませんでしたが、近くに寄られた際にはぜひ!
亀井堂さんのWebサイトへ
所在地
東京都新宿区筑土八幡町
新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)
【入館料】0円