戦国時代に国府台合戦の陣所が置かれたと伝わる
京成電鉄押上線の四ツ木駅には西側に、奥州戦国大名の葛西氏の祖とされる葛西清重の葛西清重館跡があり、東側には戦国時代に使用されたとされる渋江陣屋跡と2つの城郭伝承地が残ります。
渋江陣屋は現在の白髭神社付近と推定されますが、遺構などは残らず、解説板なども設置されていません。
日本城郭大系によると、江戸時代にはこの近郊の名主の屋敷があったらしく、それが戦国時代には、安房国の豪族・里見氏が陣屋を置いた場所だと説明されています。江戸川を挟んだ先にある国府台城で戦った国府台合戦の拠点のひとつだったとも伝わります。その戦いは永禄7(1564)年に北条氏康の前に敗れ去りました。
ただ、この陣屋には複数の説があり、もう一説には後北条氏の家臣・山中氏の居館があった可能性もあるようです。根拠として「小田原衆所領役帳」に先の山中内匠助が支配した事実があるとのこと。里見氏が敗れた後、後北条氏の傘下に入り、そこから山中氏が譲り受けた可能性もあるとは思います。
廃城になった時期などの詳細な歴史は不明のようですが、恐らくは小田原の役(1590年)で後北条氏が滅亡した後、冒頭で触れた名主に払い下げられたなどの歴史があるのだろうとは想像します。
この城跡はピンポイントで訪問するほどは見所が少ないので、冒頭で触れた葛西清重館跡や、さらに千葉県側に移動すると、国府台合戦で後北条氏の前線基地となった葛西城跡などもあるので、それらと合わせて訪問することをオススメします。
近くのオススメすぽっと
葛西清重館からも近い「中華麺家 まんまる」さん。ラーメンの種類は多く、ネットなどで評判のよかったタンメンをいただきましたが、カレーラーメンでも有名だそうです。麺は食べ応えのある太麺。スープはあっさりした塩系のスープでした。ラーメン通でないので詳しくは触れませんが、ぜひ城巡りのついでに立ち寄りたいラーメン屋さんです。
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所在地
東京都葛飾区東四ツ木4丁目
新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)
【入館料】0円