徳川将軍の鷹場として利用された御殿跡
サラリーマンのメッカなどと称されることも多い新橋駅近くの浜離宮ですが、当サイトでは城塞跡として紹介させていただきます。
浜御殿として紹介しますが、現地で道を尋ねるときは「浜離宮」で尋ねるようにしてください。
現地解説板によると、承応年間(1652~54)に、徳川家光の三男で甲府城主だった松平綱重の別邸がこの地に造られ、別名として甲府浜屋敷と呼ばれたそうです。
その地に、綱重の子で、徳川6代将軍になった徳川家宣(いえのぶ)が将軍宿泊地として御殿を建設したとされます。
現地解説板には、その後宮内省(当時)の管轄となり離宮とされた歴史のみが紹介されていますが、幕末には海外の脅威に対抗するために大砲も設置し、同じ湾内の品川台場と同じような位置づけにあったとされます。
明治維新後は迎賓館が完成するまでは、同等の施設があったとされますが、皇室関連の施設には不似合いな本格的な石垣や、また敷地内にも内堀などが設置され、明らかに軍事施設としての性格を持っていたことが伺いしれます。
また将軍の鷹狩りとしても頻繁に利用されたそうで、鷹狩りのための施設も園内には残されています。
明治天皇も何度も行幸された場所のため、今では美しい日本庭園としての顔がメインになり、冒頭でも説明させて頂いたとおり、観光で訪れる多くの方がこの浜離宮を「城塞」としては訪問していないと思いますが、都心で江戸城以外でこれだけ立派に近代城郭の遺構が残っているという点で貴重な存在だと思います。
有名観光地のため、季節、天候に左右されず訪問することが可能な城郭跡です。
とは言っても、やはり庭園として整備されすぎていますので、目の肥えたお城ファンの方にはやや消化不良になるとは思いますので、文中にも登場した江戸城や、品川台場といった都内の城塞跡と合せて訪問されてみてはいかがでしょうか。
近くのオススメすぽっと
管理人はこの新橋エリアで仕事をしたこともあるので、他にもオススメ店は多数ある活気ある街ですが、浜御殿訪問時に寄った味噌ラーメン「らーめん北斗」さん。清潔感ある店内でランチ価格がどうしても高くなりがちな東京では、ウレシイ、リーズナブルな価格。城めぐりにはピッタリです。
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所在地
東京都中央区浜離宮庭園
新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)
【入館料】一般及び中学生 300円、65歳以上 150円(小学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料)