資料などもほとんど存在しない謎の城郭伝承地

星が岡城は赤坂見附の駅と溜池山王の駅の中間近く、首相官邸や国会議事堂などの政府主要施設も近い山王日枝神社が城跡地と推定されています。

この星が岡城は、日本城郭大系などの有名な資料には全く取り上げられておらず、「藤井戦国史」で多少江戸城との絡みの中で取り上げれられている程度の知名度しかない城跡です。

築城者なども不明のようですが、現地の由緒書には秩父重継が現在の皇居。すなわち江戸城の場所に館を構え、そこに山王社を勧請したとあり、後この星が岡の地に移転されたとありますので、この秩父氏もしくは江戸城を中世に築城した太田道灌氏などが何らかの形で関わったのでしょうか。

現在北側にある盛り土は土塁跡とされ、隣接する日比谷高校との間の道路などは堀跡だとされているようです。

ただ正直なところ、本当にこの山王日枝神社が城跡であるかは他に資料もないですし、当サイトで紹介するのも本当は非常に迷ってしまいます。
たしかに高台になりますし、中世・戦国期に何らかの軍事施設が置かれたとしても不思議ではありませんが。

周辺は冒頭で触れたとおり、首相官邸など見所のあるスポットや、また赤坂見附は飲食店も多いですので、城跡としてでなく、純粋に神社として見学すれば有意義な時間が過ごせる場所だと思います。

東京在住時は職場からよくウォーキングで帰宅する際に通った道。個人的には思い入れの深い場所なので、あらためて当サイトで紹介するための撮影などができ、満足のできる「城攻め」でした。