地元土豪の堀江氏の居館跡と伝わる運動公園
JR中野駅の南東にある谷戸運動公園付近が城跡とされています。現地の解説板には次のように説明されています。
天正4(1576)年頃に後北条氏の支配下にあった彫堀江氏が周辺を治め、後世の江戸期(延宝3・1675年)の記録として「中野村のうち900坪ほど土手を築き、から堀を掘ったところがあり、これを昔から城山と申し伝えている。そこはもともと名主堀江卯右衛門の先祖からの屋敷地で、いまは年貢地になり、代だい卯右衛門が所持している。」
さらに解説板の後半には、平安時代の武将で、後の名門千葉氏などの祖でもある平忠常や、またさらに後世には、扇谷上杉氏の重臣・太田道灌などの砦跡だった可能性もあると記載されています。
堀江氏は後北条傘下であったとされていますが、豊臣秀吉の命も受けたと記されているので、おそらく天正18(1590)年の小田原の役で秀吉方につき、しばらく秀吉政権下では存続したものの、その後の徳川家康の関東入り後に、なんらかの理由があって廃城になったものだとは思います。
現在の公園は周辺も開発されており、遺構は残りません。唯一冒頭で紹介した解説板が用意されているのみです。
地形も大きく改変されているものと思われ、今では「城山」という地形ではありません。もちろん、この谷戸運動公園でなかった可能性もありますが。
おススメ度の高い城跡ではありませんが、交通アクセスは便利な場所ですので、近くに寄られる機会があれば一度訪問されていみてはいかがでしょうか。
所在地
東京都中野区中野1
新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)
【JR中央線】新宿駅~中野駅料金 片道150円 所要時間 約4分ほど
【入館料】0円
【入館料】0円