徳川家光の宿泊施設として築城された城跡
まず最初に、水口(みなくち)城へは公共交通機関を利用する場合、ローカル路線の近江鉄道を利用しますので、時刻表などは事前にチェックされることをオススメしておきます。
水口城は現在水口高校となっており、復元櫓が資料館(有料)となっています。
水口城の歴史は、現地解説板と、日本城郭大系を参考にすると、寛永11(1634年)年の三代将軍・徳川家光が上洛するのに備えて、寛永9(1632)年から、徳川幕府代官の小堀権十郎により、近くの水口岡山城の石材を用いて築城されたとされます。築城後は城主を置かず、坪内玄蕃が城代として就任したとされます。
本丸の殿舎は京都の二条城を模していたとも記されています。
天和2(1682)年には、羽柴秀吉と柴田勝家が争った時代、「賤ヶ岳七本槍」として名を馳せた加藤嘉明の孫・明友が、加藤家の存続問題に揺れながら、初代水口藩2万石を任され、一時鳥居氏が藩主になった時代もあったそうですが、幕末まで加藤氏の支配が続いたとされます。
冒頭でも触れましたが、櫓は復元ですが、現在の城域を一周すると、石垣や堀がよく残っていることが分かります。
現在櫓が復元されている場所はかつての出丸。縄張りを見るとオーソドックスな枡形虎口だったようです。
本丸は現在水口高校のグラウンドとなっており、この時代ですから関係者以外立入禁止の案内が表示されています。もとより、グラウンド内には城を彷彿させるものは何も残されていません。
外周からだと方角的には北西に乾櫓の石垣が見事に残されており、これは城ファンの方はぜひ見学をして頂きたいスポットです。今は土塁に見える場所も往時は総石垣だったとのことです。
街中の近代城郭なので、季節、天候を問わず訪問できますが、2013年秋時点では木曜日、金曜日、年末年始が資料館は休館日となっています。こちらは公式サイトで訪問される際に確認されることをオススメしておきます。
近くのオススメすぽっと
テレビ番組「秘密のケンミンショー」で紹介されたという「スヤキ」という、味付けされていない焼きそばが食べられる「谷野食堂」さん。味付けはテーブルのソースと胡椒で好みの味にして食べるという料理です。ライスつけてもワンコインなので、城めぐりにはもってこいですよ。
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所在地
滋賀県甲賀市水口町本丸4
新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)
【JR新幹線ひかり】品川駅~米原駅料金 片道11,860円 所要時間 約2時間10分ほど
【近江鉄道線】米原駅~水口城南駅料金 片道970円 所要時間 約1時間30分ほど
【入館料】大人100円、小中学生50円(定休日:木曜日、金曜日、年末年始)