羽柴秀吉に滅ぼされた淡路十人衆・柳沢氏の城跡
柳澤(やなぎさわ)城(柳沢城)は柳原大納言藤原資明卿(日野富子らの一族)の子孫、柳沢隼人佐直孝が天文年間(1532~54)に三好長慶に属し、柳沢、草加合わせて3千石を領していたと日本城郭全集に記されています。
日本城郭大系の方には加えて、淡路十人衆の一人であったともされ、実力者であったことが伺いしれます。
しかし天正9(1581)年の織田信長の命を受けた羽柴秀吉(後の豊臣秀吉)による淡路征伐で落城。現地解説碑は文字が霞んでしまいよく読めないのですが、城主は直盛の時代、その弟・直詮は江戸に落ち延びたとあります。
柳澤城は本丸があったであろう場所は、柳沢東公会堂の近く。田畑に変わっています。段々畑はその郭跡と伝わり、民家脇から畑を登っていった「山頂」に祠と先ほど触れた解説碑が設置されています。その付近には「水」もありましたが、堀跡なのか、井戸跡なのかは不明です。
そして柳澤城には「見張り台」が少し離れた、南東の位置にあります。ここは明らかに「出城」と呼ぶべき存在だと思います。ここには、そのように記されてはいませんが明らかな土橋跡や、虎口であったであろう痕跡が残されています。
また見張り台には現代の展望台が設置されているなど整備がなされている感じですが、場所的に車でないと訪問するのが少し難しい場所。それもあってかほとんど観光に来られている様子もありませんでした。
戦国時代の戦闘にも実際に使われた城跡と、歴史背景もはっきりしていますし、必見の城跡。公共交通機関だけで訪問される管理人のようなファンには少し訪問が難しい場所ですが、ぜひ機会がある方は立ち寄ってみていただきたいと思います。
※管理人は京都から車で送迎していただけましたので、他の淡路島の城跡含め回ってみました。
整備されてはいますが、両地点とも「山」ではありますので、やはり冬場が訪問しやすいと思います。
近くのオススメすぽっと
淡路島へは車で訪問される方が多いと思いますが、島内唯一のサービスエリアは明石海峡大橋も展望できるなど景色もよく、またお土産の購入、ちょっとした淡路島名産を楽しむのにも最適です(写真はしらす丼)。
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所在地
兵庫県淡路市柳沢
新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)
【JR新幹線】新幹線のぞみ 品川駅~新神戸駅 料金 片道15,100円 所要時間 約2時間40分ほど
【本四海峡バス】くにうみライナー・かけはし号 JR新神戸駅~洲本バスセンター 料金 往復3,330円 所要時間 約1時間30分ほど
【入館料】0円