日本の城巡り「MARO参上」

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志方城(兵庫県)

黒田官兵衛の正室・光の実家、櫛橋氏の居城跡

 

戦国時代、豊臣秀吉の名参謀役として名高い黒田孝高(官兵衛、如水)の正室・光(てる)の「実家」である櫛橋氏の居城・志方城。
2014年のNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」では訪れる方も多かったのでしょうか。光の実家であることをPRした解説板が本丸跡とされる観音寺には設置されていました。

櫛橋氏は藤原氏を祖に持ち、初代伊朝(これとも)から守護大名の赤松氏に仕えてきた豪族だとされています。5代目の左京亮則伊は主君赤松政則に重んじられ明応元(1492)年に志方城を築いたと現地の解説板に説明されています。

以来、伊家、伊定、政伊と4代に渡って志方城を治めていきますが、冒頭で触れた光は伊定(これさだ)の娘であるとされます。
永禄10(1567)年に小寺氏の家臣だった官兵衛に嫁ぎ、黒田家とも縁戚関係ができますが、織田信長が播磨に侵攻後、一度は織田方についた東播磨の別所長治が信長を裏切り、突如敵方につくと、櫛橋氏も織田方を離れ別所氏と共に戦う道を選ぶことになります。

天正6(1578)年には、小寺に仕えつつも、すでに秀吉方の武将としても活躍していた官兵衛と敵対し、三木合戦の延長で志方城も攻め滅ぼされてしまいます。

この時の城主が伊定、政伊なのかはっきりしないのと、光の兄、政伊もこの戦い後、どうなったのかはっきりとはしないようですが、少なくとも戦国武将としての櫛橋氏はこの戦いを持って滅亡したと考えるのが主流のようです。

現在は冒頭で触れました観音寺が本丸跡になり、その北側、墓地を挟んで小学校付近が二ノ丸と考えられ、さらに本丸の西側(旧志方町役場付近)が二西の丸と規模の大きな城砦であったと現地解説板にも説明されています。
日本城郭大系には総構えとも見られる外郭線だと説明されているように、播磨の「大名」ではなく「豪族」の城砦としてはかなり規模の大きなものであったと考えれられています。

JR宝殿駅にレンタサイクル「駅りんくん」がありますので、そちらを利用して近くの城跡を含めて回るのがオススメですが、宝殿駅から志方城を目指すと、そもそもこの一帯が丘陵地になっていることがわかります。
志方城周辺に入ってもさらに観音寺周辺が高所になっており、ここが城砦を築くのに適した場所であったことが垣間見れます。

「軍師官兵衛」の後、黒田官兵衛関連の城跡を巡られる城ファン、歴史ファンの方も多いのではないかと思います。
管理人も、ぜひ官兵衛の妻・光の城跡を訪れたいと思い、2015年11月に初訪問しました。遺構は残念ながら確認できませんが、碑と解説板が観音寺境内に設置されています。

駅からはかなり距離がありますが、周囲含めてアスファルト補整された街中、住宅地を抜けた場所にありますので、基本季節や天候を問わずに訪問が可能です。
さきほども触れましたとおり、黒田官兵衛ファンにとっては必見の城跡です。

近くのオススメすぽっと

台湾料理 豊源 加古川志方町店さん。志方城と神吉城の間の投松交差点付近の中華料理屋さん。いい意味で期待を裏切られた本格的な料理と、現地の方の温かいおもてなし。近くにあまりお食事どころもありませんので、超オススメです。
食べログの紹介ページはこちら

所在地

兵庫県加古川市志方町志方町

新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)

【JR在来線】JR山手線 新宿駅~品川駅(乗換え) 料金 片道200円 所要時間 約20分ほど
【JR新幹線】新幹線ひかり 品川駅~西明石駅 料金 片道15,420円 所要時間 約3時間18分ほど
【JR在来線】JR山陽本線 西明石駅~加古川駅(新快速停車駅・乗換え)~宝殿駅 料金 片道320円 所要時間 約18分ほど
【入館料】無料

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