平清盛の嫡男重盛の居館伝承地
甲子園球場の隣駅になる鳴尾駅が最寄。現在、岡太(おかだ)神社となっている場所が城跡推定地。
日本城郭大系にも一応、小松城の名前は記載されているも、ほとんど説明はされていませんので、現地解説板を参考に、城の歴史を説明します。
最も著名な城主は、平安時代の武将かつ、公家だった平清盛の嫡男・平重盛です。現在は地形も改変されてしまったようですが、かつては「伏松」と呼ばれる小高い丘が、神社の西南にあったらしく、そこに重盛の居館があったと考えらてているそうです。
鎌倉時代直前の武士の居館ですから、おそらくは方形型で複雑な城塞の構造は持っていなかったと思われますが、現在の神社の北東隅に「平重盛之城跡」の石碑と、解説板が設置されています。
鳴尾駅から徒歩で向かいましたが、現在はほぼ平地といっていい地形。神戸に本拠を置こうとした清盛ですから、京都側に重盛が控え、重要な位置を形成したのだとは想像できますが、なぜこの地を選んだのかはやや不明。武庫川が当時はもう少し、この居館付近まで流れていて、それが防御という点で優れていたのかもしれません。
ただ残念なことに、遺構は全く残っておらず城跡としての見所は少ないです。神社としては珍しいのが狛犬の代わりに猪の像が鎮座していること。災害を静止(しし)するという意味があるそうです。
完全な都市部の伝承地で、季節・天候を問わない城館跡。また神戸と大阪の中間地で、交通アクセスも便利ですし、どちらかの城や史跡めぐりのコースに紛らわして訪問されてみてはいかがでしょうか。
所在地
兵庫県西宮市小松南町2
新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)
【JR新幹線】新幹線のぞみ 品川駅~新大阪駅 料金 片道14,250円 所要時間 約2時間26分ほど
【JR在来線】JR東海道本線 新大阪駅~大阪駅 料金 片道160円 所要時間 約4分ほど
【阪神線】梅田駅~尼崎駅(特急停車駅・乗換え)~鳴尾駅 料金 片道260円 所要時間 約20分ほど
【入館料】無料