鎌倉幕府でも屈指の弓の腕前を誇った愛甲三郎季隆の居城

小田急の愛甲石田駅は厚木市と伊勢原市の市境に位置しますが、西側の伊勢原側には木曽義仲を討ち取ったとされる石田為久の石田城が。そして東側の厚木側にはこの愛甲城と古城跡が集中するエリア。

愛甲城は鎌倉幕府の草創期、鎌倉でも屈指の弓の腕前を誇ったとされる愛甲三郎季隆の居城とされます。現在は円光寺として、写真の通り近代的な建築物の寺院となっております。

寺の背後は小田急線が突き抜け、すぐに墓地となっていますが、この小田急側に向かってはかなりの急傾斜。往時の地形を偲ばせてくれます。

愛甲季隆は、鎌倉幕府の重臣・畠山重忠を1205年の二俣川の戦い（横浜市）で直接討ち取るなど目覚しい戦功をあげた武将のようです。

その後、愛甲一族は1213年の和田義盛が斃れた、和田合戦に和田側として参戦し、その結果衰退をしてしまったと伝わるようです。

城の遺構ですが、ほかのお城サイトを参考にさせていただくと、若干残るようなことが書かれてましたが、残念ながら自分は見つけることができませんでした・・・

いずれにせよ、宅地化された住宅街にある、近代的な建築物を誇る寺院ですし、城としての遺構は多くは望めそうにない場所ですが、先の石田城とともに、平安時代から鎌倉時代にかけて活躍した武将の居城跡を訪問できたことで十分満足の得られるスポットでした。