信長に叛いた荒木村重の有岡城防御施設（2）

伊丹市の猪名野神社は、織田信長に叛いた荒木村重の有岡城の北の防衛施設・「岸の砦」跡と伝わります。

有岡城は、街自体を防衛網で取り囲んだ「惣構え」の構造だったそうで、この他にも上臈塚砦、鵯塚砦が防衛施設として存在したとされます。

織田軍に攻められた時は、村重の重臣・渡辺勘大夫が守備についたと伝わります。

さきほど紹介した、伊丹の他の砦に比べると、最も遺構であったり、また解説板も設置されているので訪問のしがいもある場所です。

土塁に関しては一見して、それとわかるものがありますが、事前に調べておかないと「神社」として後世に作られたものか、往時のものか少しわかりづらい印象は受けます。
解説板は神社南側の参道脇に用意されているので、見落とさないようにしたいところです。

駅から歩いてみると、この周辺は起伏のある地形で、近辺では城塞を築くのに適していたのだろうと推測はできる場所です。

ただ遺構があるといっても、見所十分というほどのものではなく、有岡城見学の際に合わせて見学するのがオススメです。（正直、有岡だけだと物足りなく感じ、この岸の砦など合わせて訪問されたほうがいいと思います。）