佐々木六角氏が統治した城郭跡

JR守山駅の西北側にある大光寺は第75代内閣総理大臣の宇野宗佑元首相の墓所にもなっている寺院。ですが、寺院として観光スポットが特にあるお寺ではありません。

この守山城ですが、日本城郭大系でも軽くしか触れられておらず、天文年間（1532～1555年）に近江で勢力を張っていた佐々木六角氏が築城したとされ、永禄10（1567）年頃に稲葉右京貞通が守備をしていた頃に滅んだとされています。

ただ時代的に、恐らく翌年の織田信長の上洛の際に攻撃されたものだと思いますが、この稲葉右京貞通は信長に仕え本能寺まで一緒にいたとされる人物のはずですが、いかがなんでしょうか・・・

恐らくは信長の命で、貞通が守山城を攻撃したとの誤記、もしくは説明不足だとは思いますが。

元亀元（1570）年に信長が本願寺衆徒と対立すると、勝部城、浮気（ふけ）城とともに信長が奉行を配置したと「金森日記抜」に記されているとのことです。

現在は城の遺構は残されておらず寺院内も軽く見回しましたが、石碑、解説板はおろか、由緒書きのようなものも見つからず、本当に城跡に訪問したか不安になってしまう場所ですね。

この守山駅西側は近代的に開発もされており、地形も変わっているかもしれませんが、現在は完全な平地。しかし地図などを見れば水路なども多いので、往時は防御面なども問題なかったのでしょう。

あと先ほど触れたように、周辺に城跡が多い一帯ですので、それらと連携しあうことで軍事的な治安を維持していたのかもしれません。

守山城だけだと消化不良になってしまうと思うので周辺、とくに浮気城には土塁も残っていますので、合わせて訪問されることをオススメします。