平安時代からの歴史を持つ湘南エリアの古城跡
神奈川県藤沢市の小田急江ノ島線「善行駅」の西側、主要道路沿いに歩くと3キロ程度ですが、もう少し近道もあるかもしれません・・・
駅から歩いていくとエリア全体として起伏にとんだ地形になっていることがよくわかり、かつて軍事的にも重要な位置だったことも理解できました。
大庭城の歴史は古く、平安時代に桓武平氏の流れをくんだ大庭景宗によって築城されたと伝わりますが、諸説あり大庭景宗の居城は別の場所という説もあるそうです。
大庭氏のあとは扇谷上杉氏に支配され、築城の名手とも言われた武将・太田道灌によって修築が行われたそうです。その後、勢力を伸ばしてきた小田原の北条早雲によって落城、北条氏の支配下に入りますが、その際に北条側の武将が近くの老婆に大庭城の攻略方法を尋ねたところ、攻略法を老婆は簡単に答えますが、秘密が漏洩することを恐れた武将は老婆を切り殺したという伝説が残ります。
今、JR藤沢駅から神奈川中央バスで訪問すると最寄のバス停が「舟地蔵」という場所になりますが、そのバス停付近に、老婆を祀った舟地蔵が今も残ります。
その後は、この地よりさらに東側にあたる位置に築城された玉縄城が重視され、この大庭城は戦略的価値を下げていったそうです。
現在は大庭城址公園として整備されています。多少公園内部に入るまでは足元も不安な道もありましたが、内部は空掘跡などの遺構も確認することができます。
ここは特筆する事項も少ないですが、個人的には一度ぜひ訪問してみたっかた城跡なので満足しました。公園でのんびりと過ごしたい方にもオススメの公園ですね。
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神奈川県の湘南と呼ばれるエリアの藤沢市。江ノ島など海岸沿いがメジャーな街ですが、この大庭城近くの善行駅付近にもちょっとした見所が。現在荏原の工場敷地になっている付近はかつての飛行場跡。神奈川県立体育センターの施設の一部は海軍時代の司令部だったそうです。戦後も使用され1964年まで実際に使用された歴史を持つそうです。時間の問題で実際に訪れてはいないのですが皇族の方用の防空壕などの遺構も残されているそうです。
所在地
神奈川県藤沢市大庭
新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)
【入館料】無料