現在は小学校に姿を変えた永原氏の城塞跡

上永原（かみながはら）城はJR野洲駅から3キロほど離れた場所にある、祇王（ぎおう）小学校付近が城跡と考えられ、発掘調査なが行われ、堀や土塁が発見されたそうです。

日本城郭大系によると、永原宗行によって応永年間（1394～1428）に築城されたと記されています。

この野洲永原エリアで最も有名な城跡と言えば、徳川時代に将軍宿泊地として整備された永原御殿ですが、その永原御殿もこの上永原城時代には永原城として存在し、同じく永原氏が統治したとされます。

近くの家棟川の氾濫でしばしば被害があったため、先の永原城へと本拠を移していったそうです。

現在の上永原城こと祇王小学校はかつて行われた発掘調査跡も埋められ、残念ながら遺構を見学することはできません。校内に石碑がありましたが、残念ながら訪問時は休日で誰に許可を取っていいか分からず、広い校庭の外周から眺めただけ・・・
望遠機能のあるカメラもこういう時に限って忘れてしまい、写真にするとよくわかりませんね・・・

ひょっとすると校内には上永原城についての説明があるのかもしれませんが、校外には解説板なども設置されていません。

永原御殿へ向かう最中に常念寺という寺院があり、その解説板には上永原城の城主であった永原氏の名前も刻まれています。

冒頭で触れましたが、最寄り駅はJR野洲駅となり京阪神エリアからのアクセスも良いのですが、そこから徒歩で3キロほど離れ、やや体力を要する場所ですが、とはいえ開発された街の城ですし、季節には影響を受けず訪問することが可能です。