三木合戦で落城した神吉氏の居城跡

JR宝殿駅の北東、直線距離で2キロほどの位置にある常楽寺が神吉（かんき）城の本丸だと考えられています。

築城の時期は日本城郭大系によると、南北朝時代だと考えられています。築城者は神吉氏。この神吉氏は三木城の別所氏と代々気脈が繋がっていたため、天正6（1578）年に織田信長に別所長治が叛いた際に、さらに北西に直線距離で3キロ弱ほどの位置にある志方城らと共に羽柴秀吉に攻撃され落城したとされます。

「信長公記」によると「天主」の文字があり、この神吉城には天守閣が存在していたようです。
常楽寺の北側が二ノ丸、東側から南側にかけて東の丸、西側に西の丸と続くだけでなく、総構えとも思える規模であったと城郭大系には説明されています。

現在、完全に宅地化されており、遺構は残っていませんが、地形自体が宝殿駅から見ると随分と高所になっており、かつ常楽寺の南側は明らかに人為的に作られた急激な段差を感じることができます。

常楽寺には、2014年のNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」関連の城として解説板が設置されています。
交通アクセスは決してよくないのですが、宝殿駅には「駅リンくん」というレンタルサイクルがあり、2015年11月現在では310円で利用可能。管理人も利用して文中に登場した志方城含めてこの一帯の城跡を回ってみました。

管理人もですが、官兵衛を見てこの城の存在を知ったファンの方も少なからずおられるのではないでしょうか？
志方城もですが、遺構がなくなっており残念なのですが、その分開発されてはいますので、季節や天候を問わずに訪問することが可能です。