豊臣五奉行の石田三成が誕生した湖北の館跡

石田三成と言えば同じ滋賀県湖北の佐和山城が著名ですが、長浜市のこの石田屋敷で元は生まれたと伝わります。
三成の父・正継は最初、浅井長政に仕えていたそうですが、後にこの出会いが日本史上にも大きく影響を残しましたが、まだ織田信長の家臣だった羽柴秀吉が長浜城を与えられ入城した頃に、石田氏は秀吉に仕えたとされます。

秀吉の長浜入りはすなわち、石田氏の主家である浅井氏の滅亡後ですので、この石田屋敷の近くにある横山城での激闘や、同じく付近の姉川合戦や、浅井氏最後の戦いになった小谷城の戦闘では浅井側について戦っていたんでしょう。

石田屋敷は豪族の館レベルのものでしょうし、強固な防御機能などもなかったでしょうが、現在も堀跡とされる池などが屋敷跡とされる公民館には残されています。

またこの公民館には解説板、石碑だけでなく三成の銅像も飾られていますので、三成のファンの方だと眉唾ものの歴史観光スポットになるかと思います。

日本城郭大系にも掲載はされていますが、「石田三成の屋敷と伝わるが明らかでない」の一行のみ。実際遺構を楽しめる場所ではないと思います。しかし日本史上において無くてはならぬ名。石田三成の生誕地としてのみ訪問されるが歴史ロマンを感じれ楽しめると思います。

周辺にも文中にも登場した姉川古戦場跡などの多くの史跡が集中する一帯。

長浜駅から徒歩で向かうには距離がありすぎますので、駅前でレンタサイクルを借りて、周辺史跡とともにじっくりと散策されることをオススメします。