北条早雲が本陣を置いた見晴らしのよい古城跡

小田急の向ヶ丘遊園もしくは、JR南武線の登戸が最寄になります。府中街道沿いの多摩警察署から一つとなりの筋にあたる信号機のある道を山側に向かっていくと、鎌倉幕府の御家人・稲毛氏の居館跡とされる（入り口に案内板あり）廣福寺があります。

その裏山に位置するのが、稲毛氏の枡形山城です。廣福寺から、さらになだらかな坂道を登っていくと遊歩道のような佇まいに変わり、そこから数分も登れば山頂へ。山自体は気軽に訪問できるレベルです。

この廣福寺側から登ってくると、山頂にある展望台の裏側にたどり着き、丁度正面側の出入り口に模擬の門や壁が作られています。

歴史背景は先の稲毛氏の後には北条早雲が今川義元の父にあたる氏親とともに本陣を置き、扇谷上杉氏側にたって、山内上杉氏と戦ったと伝わります（立河原の戦い）。その後、北条氏の傘下の城として豊臣秀吉の小田原の役にて廃城となるまで活躍したようです。

現在は生田緑地として自然遊歩道だけでなく、岡本太郎美術館などさまざまな施設に富んだ観光名所となっています。

また城跡には遺構らしきものは見当たりませんが、展望台（無料）からの眺めは他の城サイトなどでも紹介されているとおり、本当にすばらしいものがあります。

城ファンのみでなく多くの方にとっての憩いの場といった古城跡です。