日本の城巡り「MARO参上」

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怒田城・沼田城(神奈川県)

三浦氏本拠・衣笠城の支城だった難攻不落の城塞跡

 

京急久里浜、JR久里浜駅から道なりに1.5キロほど離れた場所にある小高い丘の上の公園。ここは縄文時代の吉井貝塚としての方が著名な史跡で、それにまつわる解説板も多く設置されていますが、その中に「怒田城(ぬたじょう)」の名前を確認することが出来ます。

日本城郭大系では「沼田城」として紹介され、怒田の感じも奴田と記されているケースもあるようです。当サイトでは現地で紹介されている表記の「怒田城」として紹介をしていきます。

直線距離で西北の位置に5キロほどの位置にある三浦氏本拠・衣笠城の支城だったとされます。
三浦義明が治承4(1180)年の石橋山合戦では源頼朝を支援し、頼朝が敗れ、房総半島に逃げると平家方の畠山重忠(当初は頼朝と敵対、後臣従し鎌倉幕府の有力御家人になる人物)に攻められ、衣笠城は落城、義明も討死したと伝わります。

この通称「衣笠城合戦(1180年)」では、三浦一族の和田義盛(後の鎌倉幕府有力御家人)が、衣笠城を出て、怒田城に籠城をすることを献策したとされ、当時、源平盛衰記では「馬も人も通りづらく、兵200有れば、何万の兵力を持っても攻めづらい」と評価されたほど、難攻不落の城だったと伝わります。

鎌倉幕府樹立後、衣笠城は再び三浦一族が宝治元(1247)年に鎌倉幕府と武力衝突を起こした宝治合戦で没落するまで統治したとされますので、恐らく怒田城も同じ運命を辿ったものだと思われます。

現在、怒田城は吉井貝塚として指定史跡公園化され、かなり綺麗に整備されています。

一部、堀跡なども案内板が設置されていますが、郭跡と思えるような地形はよく分かりますが、どこまで往時の規模を残しているのかは不明です。

ただ京急久里浜駅から徒歩で向いましたが、周辺は宅地化されているものの、地形はいかにも難攻不落を誇った山城を彷彿とさせるもの。ほぼ湾岸にある城ですが、海から攻撃を受けても細い登城口になっていたでしょうし、源平盛衰記とおり、攻め手にとっては兵力のポテンシャルを生かしきることは容易ではなかったのではないかと思えます。

東京都心からも品川から京急一本で訪城可能とアクセスも比較的良好ですし、晴れた休日にフラっと歴史散策されてみてはいかがでしょうか。
あと整備はされていますが、入り口は鬱蒼としていますので、できれば明るい時間帯の方が安全に訪問を楽しんでいただけると思います。

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所在地

神奈川県横須賀市吉井1

新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)

【JR在来線】湘南新宿ライン 新宿駅~横浜駅(乗換え) 料金 片道550円 所要時間 約30分ほど
【京急線】本線三崎口行 横浜駅~堀ノ内駅(快特停車駅・乗換え不要直通)~ 京急久里浜駅 料金 片道430円 所要時間 約35分ほど
【入館料】0円

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