徳川譜代大名筆頭格の井伊家の居城
2015年1月に再訪問。前回は随分前の2009年8月。管理人が城巡りを始めた夏休み。当時は東京から帰省してくる際に立ち寄って以来の再訪問になりました。前回はまだ城巡りを始めたばかりで、天守閣以外の遺構をほとんど見学していませんでしたので、改めて広大な城域を散策してきました。
まず彦根城の歴史ですが、関ヶ原合戦(1600年)に勝利した徳川家康の重臣・井伊直政が、目と鼻の先にある佐和山城に入城。本人は石田三成の居城であった佐和山城から本拠地を移そうという意思をもちつつ、関ヶ原での傷が悪化し死去してしまいます。その後、慶長8(1603)年に後を継いだ井伊直勝が築城を始め、元和8(1622)年に完成したとされます。
現存天守をはじめ建築物の遺構も多く日本100名城の一つも数えられる彦根城ですがじっくりと見て回るとかなりの時間を要します。
まず彦根駅から一番近い佐和口から城域に入っていきました。ここでは佐和口多聞櫓がお出迎え。対になっている開国記念館ですが、ここに城内の案内図や、模型などが設置されていますので立ち寄ってから散策されると見逃しも少ないかもしれません。
ひこにゃんも登場することで、人手も多い博物館は表門から入ってすぐ。実は大手門は真逆の場所になります。そのままチケットを購入し山道を上がっていきます。彦根城が平山城であることを実感できます。
登りきるとそこには有名な天秤櫓がお出迎え。長浜城の大手門を移築してきたものと伝わります。
彦根城の航空写真を見ると、亀のような形をしていることがわかりますが、その頭部になるのが、この天秤櫓の向かいにある鐘の丸。残念ながらここには建築物の遺構は残されていません。
天秤櫓に戻り太鼓門櫓もくぐるとそこが本丸。ちなみに太鼓門櫓もどこかの城の建築物を移築されたものだそうですが、どこの城かは不明だそうです。
彦根城と言えば天守閣をイメージされる方も多いですが、この天守も大津城の天守を移築したものとされます。天守までは多くの観光客で賑わいますが、ここから先は人がまばら。ですが、まだまだ見所が詰まっていますので、城ファンの方はこの先も必見です。
まずは西の丸三重櫓。実はこの櫓も長浜城の天守を移築したとされています。元は浅井長政の小谷城の天守だったとされますが、現在重要文化財となっているこの建築物は、その当時のものではなく、江戸時代後期に造られたものとする説が有力だそうです。
ここから観音台に向かっていく際に出曲輪との間に残る大堀切も見所の一つ。下から見上げる登り石垣も忘れずに見たいところです。
山崎郭は案内板などが設置されていませんが、丁度道が「ヘアピンカーブ」になっている辺りです。水堀に面する門が山崎門になります。
さらに玄宮園に向かうと、江戸時代末期の大老・井伊直弼が実際に産まれ暮らした生家も残ります。
と、本当に見所がありすぎる彦根城。今回5年ぶりに再訪問しましたが、それでも全ての遺構を見れたわけではありませんでした。彦根城は有名な観光地で気軽に散策ができる城ですが、やはり動きやすい格好は必須です。時間にゆとりを持って、じっくりと散策してみてください。日本100名城の中でもかなり見所の多い城であることは間違いない名城です。
近くのオススメすぽっと
近江ちゃんぽん亭彦根駅前本店さん。滋賀県でよく見かける近江ちゃんぽんのこちらが本店になるようです。長崎ちゃんぽんとは根本的に味も違いますね。和風出汁でトンコツではありません。デフォルトも美味しいですが、写真は変わりメニューの「チゲちゃんぽん」。お出汁がよく出ているだけに、辛味噌もよくあっていました。
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所在地
滋賀県彦根市金亀町1-1
新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)
【JR新幹線ひかり】品川駅~米原駅料金 片道12,600円 所要時間 約2時間10分ほど
【JR東海道本線】米原駅~彦根駅料金 片道190円 所要時間 約4分ほど
【入館料】0円