南北朝時代に赤松氏が築城したとされる城跡
JR元町駅北側にある諏訪山公園が城跡推定地ですが、同名の城が、日本城郭大系によると同じ神戸市の東灘区にも存在したとされているようです。
ともかく、こちら諏訪山の方にあったとされる山路城(別名:諏訪城)は、「摂津名所図会」で足利6代将軍、足利義教を暗殺した守護大名・赤松満祐の嫡子、信濃判官彦五郎則実の古迹(旧跡などという意味だそうです)と紹介されているそうです。
また「諸国廃城考」では観応年間(1350~52)に楠木氏に対する備えとして赤松氏が築城したとされ、先に登場した赤松彦五郎等の名前が登場しているようです。
戦国時代には、織田信長に謀反を起こした荒木村重が有岡城、尼崎城と相次いで失い、花隈城に篭って、信長軍の池田恒興(信輝)と戦った「花隈合戦(1580年)」では、恒興が陣所を置いたともされます。(日本城郭大系によると、同じ戦で、近くの現・生田神社に生田陣所も置いたとされています。)
赤松満祐とありますが、これは範資の誤りではないかとも考えられているそうですが、肝心の現在の城跡は、十分にかつての要害の地であることを思わせてくれる、急勾配(道自体はほとんど、アスファルト補正されており歩きやすいです)な地。特に元町駅から歩いて行くと、身をもって分かることが出来ると思います。
ただし遺構は残念ながらなし。訪問時はビジネスシューズで訪問したため、山の途中(諏訪神社のあたり)で諦めましたが、眺めは本当にすばらしい場所です。
その諏訪神社の由緒書にも武士にも敬われたという内容はありましたが、赤松氏の名前や、山路城についての記述はなし。また石碑などもありませんでした。
かなり体力は使う場所なので、訪問したという達成感はある城跡ですが、見合った城としての充実感は感じることができないのが、多少残念です。先に触れたように、海まで見渡せて眺めはいいので、近隣の北野異人館などと合わせ、神戸観光の一環として散策されるのがベストな場所だと思います。
近くのオススメすぽっと
北野の異人館街。山路城のある諏訪山公園からも近くオススメ。訪問時は曇り空だったので海がキレイに見えなかったですが、天気がいいとさらにキレイな景色も楽しめると思います。
所在地
神戸市中央区山本通5
新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)
【JR新幹線】新幹線のぞみ 品川駅~新神戸駅 料金 片道14,670円 所要時間 約2時間44分ほど
【神戸市営地下鉄西神・山手線】新神戸駅~三宮駅 料金 片道200円 所要時間 約2分ほど
【JR在来線】JR東海道本線 三ノ宮駅~元町駅 料金 片道120円 所要時間 約2分ほど
【入館料】0円