横浜中心部に伝わる北条家臣の城跡

最寄り駅は京急線の神奈川駅になりますが、JR横浜駅からも600メートル程度の距離になりますので、十分徒歩でも訪れることができます。

横浜市の本覚寺は幕末にはアメリカ領事館となった場所で、幕末の1862年に近くの生麦の地で起きた薩摩とイギリス人のトラブル「生麦事件」では、負傷したイギリス商人が駆け込んだ場所としても著名な場所です。

幕末史にも名前を刻んだこの地は、戦国時代は小田原の北条家家臣、多米氏の居城だったと伝わります。道路と鉄道を挟み隣接する幸ヶ谷公園には権現山城があったと伝わり、かつては一つの城ではなかったのかという説もあるそうです。

現在の本覚寺はアメリカ領事館の名残を伝えるものとしては、白のペンキ塗りされた山門や、石碑などが残されていますが城跡を伝えるものは残されていません。

地形的には横浜駅から徒歩で向かいましたが、本覚寺、さらには幸ヶ谷公園とも急坂の上に建ち、見晴らしもよいため軍事的な施設がおかれても不思議ではない場所です。

城跡を感じさせるものは、隣の幸ヶ谷公園内の案内板程度ですが、この近くは幕末史を偲ばせてくれるものとして、フランス公使館として使用された甚行寺もあり歴史街道として散策するにはオススメのエリア。横浜駅近くとは思えないほど静かな場所です。