日本の城巡り「MARO参上」

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小浜城(小浜宿)(兵庫県)

江戸時代の宿場町の風情を今に残す中世の城塞都市跡

 

兵庫県宝塚市。手塚治虫先生の記念館や、なんといっても宝塚歌劇で知られる街。
電車を降り、小浜城跡へ向かう最中にもまさに「夢の国」といえそうな異国情緒のある「花のみち」など、大阪市中心部からも電車で30分程度のベッドタウンであることを忘れさせてくれる街並み。

そんな阪急・JRの宝塚駅(本当に近いのは阪急宝塚線の清荒神(きよしこうじん)駅です)からだと東側に2キロほど。体力に自信のある方なら、キレイな街並みだし、なかなか楽しめると思います。

小浜(こはま)交差点までくると、高台の上の方に住宅街が広がり、目前には大堀川がまさに堀のように流れ、ここが小浜宿(こはまじゅく)と呼ばれる場所になります。
古くは浄土真宗の毫摂寺(ごうしょうじ)を中心とした宗教都市で一向一揆の拠点のひとつでもあったそうですが、ここが軍事拠点として利用されたことはないようですが、小浜宿内を練り歩くと、ここが軍事的にも重要な場所であったことが理解しやすいです。

織田信長が有岡城に篭り謀反を起こした荒木村重を攻める際には、織田側の武将がこの地に入り、織田方につくことでこの宿場町も守られてきたようです。

豊臣秀吉の時代に移っても有馬湯治の際に立ち寄るなど、良好な関係にあったようですが、悲劇の関白・秀次の側室に毫摂寺の次女(小浜の局)が入ったことにより、秀次事件(※八幡山城を参照)が起きると、小浜の局も処刑され、寺も焼き討ちにあってしまったそうです。
現在も立派な本堂が建ちますが、今のものは江戸時代末期に再建されたものだそうです。

焼き討ちにあった後、復興した街は徳川政権下では庇護され、日本酒の生産地として「小浜流」が発展、灘に移るまで日本酒の大生産地としても栄えたそうです。また優秀な大工が集う街としても著名だったそうです。

176号線から小浜宿へくるとまず南門跡があり、さらにそのまま直進すると北門跡があります。この北門付近は先に触れた大堀川が回りこむ格好となり、往時はその名のとおり堀の役割を果たしたのだろうと想像がしやすい場所。またこの北門付近まで海も入ってきていたそうで、鰯が当時は水揚げされていたそうで「いわし坂」の名前も残されています。

阪神・淡路大震災で小浜宿も被害を受け、ずいぶんと宿場町の風情は失われてしまったとのことですが、それでも今でも町に入れば、江戸時代にタイムスリップしたかのような空間を味わうことができます。

町のあちこちに用意されている、江戸期の道しるべや、「首地蔵」など見所も少なくないので、じっくりと散策されることをおすすめします。

近くのオススメすぽっと

阪急宝塚駅の駅ビル商業施設「ソリオ」内のロムレットさん。ソリオ内には他にも飲食店が集まり城巡り時にも重宝できる施設。ロムレットさんはチェーン店のオムライス専門店ですが、手軽においしく洋食を頂けるお店です。
お店の公式サイトへ

宝塚と言えば宝塚歌劇。本拠の宝塚大劇場付近は「花のみち」として異国情緒のある歩道になっており、散策するだけでも心が和む場所です。宝塚ファンでなくとも劇場周辺はオススメのスポットです。

所在地

兵庫県宝塚市小浜

新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)

【JR在来線】JR山手線 新宿駅~品川駅(乗換え) 料金 片道190円 所要時間 約20分ほど
【JR新幹線】新幹線のぞみ 品川駅~新大阪駅 料金 片道14,250円 所要時間 約2時間26分ほど
【JR在来線】東海道本線 新大阪駅~大阪駅 料金 片道160円 所要時間 約4分ほど
【阪急線】宝塚本線 梅田駅~宝塚駅(急行停車駅) 料金 片道270円 所要時間 約33分ほど
【入館料】無料

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