小金城ネットワークの一つだった城址公園
流鉄流山線の流山駅の北側、1キロ強ほどの位置にある花輪城址公園が、その本丸であったと考えられています。
花輪城は現在の市制では流山市になりますが、隣接する松戸市の小金城の支城としての役割を果たしていたとされます。
その歴史背景があまり詳細には残されていませんが、恐らくは天正18(1590)年に豊臣秀吉によって主城が落城しますので、それまでの間に活躍した城であったと思われます。
日本城郭大系によると、小金城の高城氏の家臣・平本主膳だったと考えられいます。
この平本主膳の妻が田島刑部少輔の妹とされますが、田島が同じ流山市で、直線距離で南東に3.5キロほどの位置にある前ヶ崎城の城主であったという説もあるので、一帯が強固な「高城ネットワーク」で結ばれていたことを伺いしることができます。
琵琶首観音堂の石碑がある最高所が本丸と考えられ、北側の墓地が2郭であったと考えられるそうです。
城の西側は現在大きな道路ができており、往時の地形も改変されていると思われますが、東側の腰郭はその雰囲気などを残しています。
またその腰郭の東側に小川が流れており、これは当時は天然の水堀の役目を果たしていたものだと思われます。
本丸内はかすかに空堀の跡などを確認することができますが、訪問時随分と陽も傾いてしまっていたため、他に目立った遺構があるかまでは調べることができませんでした。
この地域には現在は松戸市、流山市、柏市と分かれていますが、多くの高城氏の城跡が残されています。先の前ヶ崎城や、柏市の増尾城等に比べるとやや遺構が少ないように感じる城跡です。
ただそれでも、全国的にはマイナーな武将である高城氏関連の城が、多く花輪城址公園のように歴史公園化され一部であっても保存されていることは、歴史ファン、城ファンにとっては嬉しいことです。
流山市、松戸市、柏市の関係者の方には本当に感謝したいです。
所在地
千葉県流山市下花輪字寺下
新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)
【流鉄流山線】幸谷駅~流山駅料金 片道170円 所要時間 約10分ほど
【入館料】0円